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130620 平子真子

しんじと子供のはなし

「しんじの子供は金髪なんかなあ」


ふにゃり、と効果音がつきそうなほど柔らかくそう呟いた女は、所謂俺の彼女で。あまり未来の話とかしたがらないこいつが、そういうことを言うものだから少しドキッとした。


「てゆーか死神に子供って出来るんかいな」

「あ、そやったなあ」


アホ。そう言うと頬を膨らませてアホちゃうもんなんて言う。あー、そういうところも可愛いなあなんておもう。


「おまえの子供は、アホそうやなあ」

「うるっさい、ハゲしんじ」

「あー、でも俺とお前の子やったら性格はお前に似てほしいわ」


そう言って彼女を覗き込むと真っ赤な顔を必死に見られないように両手で隠していた。それが可愛いくて後ろから抱きしめると、ジタバタと暴れて一瞬の隙に何処かへ行ってしまった。


どうせ追いかけてもすぐ逃げるやろうし、ほんならあいつの好きなプリンでも買って一緒に食べようと思い、現世に向かうそんな午後。


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