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130602 ルフィ

ルフィとドレス

着飾ったドレスが似合わない奴だと思った。いや、普通に見たら綺麗なんだろうけど。パーティー会場らしき明かりがあるところから数メートル離れた階段に座る彼女は、真っ白なドレスを着ていた。


「なあ、おまえドレス好きか?」

「好きじゃないよ。重いし、値段高いから大切にしろってうるさいし」


でも、なんでそんなこと聞くの?なんて微笑みながらそいつは俺に聞いた。なんでって、そりゃ


「なあ、泣くなよ」

「泣いてないよ、目にゴミが入っただけ」

「…おまえこの街が好きか?」

「ねえ、答えがわかってるのにそれを聞くのは私を攫ってくれるからだって期待していいの?」


わざと今まで反らしていた視線がぶつかる。にやりと笑うと彼女は嬉しそうに笑って、ああこいつだってこんな可愛い表情するんだなって思ったら、体はすでに彼女の細い左腕を取って走っていた。


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