mmm | ナノ
130427 御幸一也
*御幸と10分休み
つむじを抑えられて顔を上げると、にかっと満面の笑みをしている御幸がいた。
「なに?痛いんだけど」
「お前が寝てたから」
いや、10分休みですよ、お兄さん。次の授業は予習がない世界史ですよ。昨日3時間しか寝てないんですよ。
「いや、なんでそんだけしか寝てねえんだよ」
「寝れなかったの」
「は?今なんて?」
「だから!寝れなかったの!」
現代文の授業いつもうとうとしてるやつがなー、なんて言いながらにやにや笑う御幸。どうせ笑われるって分かってるから、べつに聞こえないぐらいの声で呟いたんだ、ばかやろう。
「おまえも可愛いとこあるんだなー」
そういって笑いながら自分の席に帰って行った。
その日の夜、御幸が電話をかけてくれてぐっすり眠れたのは秘密のお話。
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