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130402 浦原喜助

ずるい浦原さん

くるくると彼の帽子を回していると、ぱっと指から帽子が消えていた。まあ、そんなわけはなく上を見上げると普通に帽子を持った喜助さんがいたのだけれど。


「なんです?」

「なんです?じゃないでしょう。これはアタシのものなんスからね」

「喜助さんは」

「ん?」

「この帽子、だれかから貰ったんですか?」


女々しい、かもしれない。別にとくにヤキモチを妬くわけではないが、もしこれは昔好きだったひとからもらったものでみたいなことを考えだすと止まらない。


「アタシの目を見てください」


訳がわからないまま、喜助さんのほうを見ると優しく重なる唇。ああ、やっぱり喜助さんはずるいひとだ


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