けけさんとまことさん
死んだKKさんに成り代わったAKさんと神を成り代わられたマコトさん。
「あ、KKさ…ん」
「マコトか、久しぶりだな」
「ど、うしたんですか?何か、雰囲気が、変わりました、ね?」
「あ?んな事ねぇよ。お前こそどうしたんだ、様子が可笑しいぞ」
「え、あ、別に何でも無いです、よ…あの、今日は失礼、しますね」
「お、おう…気ぃ付けろよ」
居ない、居ない、あの人が居ない。
僕が、私が、俺が、この自分が生きる理由であったあの人がどこにも居ない。
AKさんが、KKさんのフリをしてたのに意味があるんだろうか。
否、遊び半分であの人はやったりしない。
あそこまでKKさんになりきったりしない。
それは、つまり。
「あの人が、死んだ?」
嘘だ。
嘘だ嘘だ嘘だ!!
あの人が死んでしまったなんて、それじゃ、僕は、これからどうやって生きていけば。
私は、何のために生きていけば。
俺は。
「KKさん」
「ん?マコト、帰ったんじゃねぇのか」
「KKさん、AKさんは」
「AKぇ?…アイツならこないだ死んだよ」
「…嘘だ」
「嘘じゃねぇ」
「じゃあ何で貴方がここに居るんですかAKさん」
「何言ってやがる、俺はK」
「これ以上の人の名を騙るな!僕には分かる、あの人をずっと見てきた私には、分かるんだ!俺は間違ってない」
「………でも、この茶色い髪の毛は自前だぜ?」
「…嘘だ」
「これは本当だ、何なら触ってみるか?」
「………」
恐る恐る、手を伸ばした。さらりとした、でも毛先はくるんとしてて柔らかい茶髪はKKさんの髪そのもので。今まで見てきた、触った事のあるあの人の髪の毛で。一体どうして。
「な、んで」
「…今くらいはいーか、まー俺たち双子だぜ?マコトちゃん」
「あの人の髪が何で貴方に」
「元々俺の髪は茶色なんだよ。見分けやすくって意味も込めて金髪にしてたってーだけ」
「そ、れじゃ、やっぱり」
「KKなら死んだよ」
「…嘘だ」
「ホント」
「嘘だっ!!!!!」
「KKさん」
「よぉ、マコト」
「今日はお弁当作ってきたんですよ!」
「へぇ…また手の込んだもんを作ってきたなぁお前」
「KKさんの為ですから!」
えけさんの金髪は多分見分けるためってのは建前で昔のえけさんは暗闇でもけけさんに見失ってほしくなかったからわざと目立つ金色にした。んだけど年月と共に、昔の自分バカだなーって思うようになったけど金髪のままだったのはけけさんに自分を目印にして貰いたかったから。暗い中でも少し月明かりがありゃ、俺見つけられんだろ?って。きっとそんな理由。
でもこの設定コレ書いた時に思いついたものだからサイトで適応されません。多分。
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