裏道 | ナノ


いれぎゅらー




「は?」





まさかそんな、ははっ。




「馬鹿げてる」









※神様とマジメさんのマジメな話













「つまり、俺様は、予定外だと」

「そういう事だ」



じゃあ何でこの27年間、野放しにしてきた?



「それを神様じゃなくて、黒神様が言いにくるとはなぁ」

「神様は予定がぎっしり…というか、サボりが多かったからそこらへんの片付け中だ」

「神ってのも楽じゃねぇな」



呆れ笑い。

でも、何で今更それを言いにきたのか分からない。



「何で今更、って顔してるな」

「そりゃな」

「…今回、お前に言いに来た理由は」



 ― そろそろ時間切れだから



「いや、余計訳わかんねぇよ」

「簡単な話だ」



むしろどこがどう簡単なのか教えて欲しい。

一般ピープーな俺様の頭じゃ、神々の考えは分からん。



「で、俺様がイレギュラーなのと時間切れってのがどう関係するんだよ」

「あー…イレギュラーは存在するだけで元の存在に影響するってのは言ったな?」

「言ってたな、んな事」

「つまり、今までは多少なりとも影響があっても問題無いからスルーしてたんだが」

「おいこら」

「ハジメに影響が出てきたからそろそろどうにかしないといけなくなった」

「え」



ハジメに影響?

何が。

「元の存在に影響する」ってのはもしかして。

俺の事か。



「…俺様が存在してるせいで、ハジメが何かなるのか?」

「はっきり言えば、マジメのせいでハジメの存在が消える」

「へぇ」

「…大して驚かないんだな」

「まぁな」

「弟が消えてもそんなに興味はない、か?」

「そういう訳じゃねぇ」

「じゃあ何だ」

「簡単な話だった、ってこった」



本当に簡単な話だ。

俺様が消えればそれでいいんだから。



「あっさりと答えを出したな」

「んな驚く事かよ」

「いやまぁ…それなりに」

「たまにはおにいちゃんらしい所をと思ってだな」

「……何か間違ってないか」

「そうか?」















「神様」

「ん?おぉ、黒。どうだった?」

「あっさり決めてた」

「何を」

「自殺」

「…へぇ」

「神様も驚かないんだな」

「そうかぁ?」

「知ってたのか?」

「何を」

「マジメが自殺を選ぶって」

「いや?」

「じゃあ何で」

「アイツらしいな、と」

「…?」

「とりあえずマジメはどうした?」

「マジメは話聞いたら、俺にハジメ連れて来いって言ってきたから連れてった」

「で?」

「一通り話したら、マジメが飛び降りてった」

「げっ、マジかよ」

「報告書、どうする?」

「…あー、よくある容疑者死亡で書類送検って書いといて」

「…世界に怒られるぞ」

「通じるだろ、うん」













多分ハジメちゃんが発狂してると思うんです。

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