裏道 | ナノ


喧嘩組

 


1.呼金とMr.KK
2.紫織とMr.CK
3.黙憐と淋(玉露)




1.金持ちと貧乏
金「金やるよほら」KK「いるかちくしょう!」

2.悪い子と悪い人
紫「何してるんですおーじさん」CK「来んなガキ」

3.俺様と主万歳(臆病)
白「玉露はホントに使えn」淋「神であろうと殺しますよちょっと」











1.金持ちと貧乏の喧嘩



「よぉ、貧乏なMr.KK」



会ってしまった。

今日は厄日か。



「…何の用だ」

「いや、今日はちょっと仕事を頼みに」

「はぁ?」



またか。

コイツは2,3日置きに仕事と称してロクでもない事をやらせやがる。

前回は川に落ちた小銭(1円玉5枚)を探せと言われ、8時間もかけて全部見つけた。

前々回は街中に落とした通帳を探せと言われ、4時間もかけて見つけた。

とりあえず毎回毎回、時間のかかる仕事を言いつけられる。

今回こそ面倒でないものだといいのだが。



「…今日は何だよ」

「今日はな、我の為に飯を作れ!フルコースで」

「は?」



初めての依頼かもしれない。

「フルコースを作れ」とは。

つうかコイツの為ってのがすっげぇ嫌。



「断る」

「断んのか?一品5万でどーだ!」



いや、どーだ!じゃなくて。

一品に5万も出すなよ。

てか一品て。



「アホか。一品に何万出そうがやんねぇよ」

「やってくれよ。何でも屋なんだろ?」

「うるせぇ、やらねぇもんはやらん」



金出しゃやると思うなよ、金持ちめ。

…裏の方だったらやるけど。



「じゃあ一品7万で」

「しつこい。帰れ」

「うーん…貧乏はこれで釣れると思ったんだけどな」



カチン。

貧乏(っつかちょっと金が無い)ってだけで、金に釣られると思ってんじゃねぇぞコイツ…。



「ざけんな!さっきも言ったが何万出そうがやらねぇもんはやらねぇっつってんだろ!」

「何でだよ?お前は金が欲しいんだろ?だから我がお前にやろうって思ってやってんじゃねぇか。仕事っていう建前付で」



…コイツの俺がどういう奴かっていうのが分かった気がする。

久々に思ったけど、コイツ殺してぇ。



「んな同情いらねぇんだよ!稼ぐもんは自分で稼ぐわ!」

「でも金がないんだろ?仕事してても」

「ぐっ……」



確かにその通りではある。

働いても働いても金が手元に残らない。

そういや何で金が無いんだ?



「お前すっげぇ頑張って働いてんのに、空のせいで金がねぇんだよな」

「うるせぇ!んなわけねぇだろ!」



AKだってちょっとは金を出す事くらい…!

…………………(思い出し中)

ねぇわ。



「大変だよなぁ、だから我がお前に恵みをだな」

「……………」



でもやっぱり今回はムカつくので断ろう。

態度がすっげぇ腹立つ。



「だから同情はいらねぇぇぇぇぇ!」










2.悪い子と悪い人の喧嘩



「あ」

「…げ」



嫌なやつと会っちまった。

今んとこ、一番嫌いなやつ。



「おじさんだー。何々?一人寂しく散歩してるんですか?」

「うっせぇ、黙れクソガキ」

「冷たーい。こんな子供相手に汚い言葉使わないで下さいよ」



めんどくさい。

今まで生きてきた中で一番、相手にしたくない子供と会ってしまった不幸。

神は何してんだ。



「キノコ食べる?食べます?今ならサービスで喉の奥まで突っ込んであげますよ?」

「いらねぇ。消えろ」

「やです、暇だしちょっと遊びましょ」



逃げたい。

この子供の言う「遊び」とはつまり、命の取り合いの事であって。

仕事以外で命落としたくないし、ていうか仕事外で死んだとかありえねぇし。

まぁ、そんなめんどくさいのには付き合っていられないわけで。



「じゃ」

「あ、ねぇ待ってって、おじさん」

「うっせぇぞ、しおりちゃん」

「ちゃん付けは嫌です」

「名前のせいで体はひょろひょろ。まるで女みてぇだな。あー弱そう弱そう」

「………!」



黙り込んだ。

今の内にスタコラサッサと逃げちまおう。

面倒は勘弁だ。



「おじ様」

「あ?」

「ちょっと貴方の魂、食わせて頂いても?」



…怒らせたっぽい。

全力で逃げて帰って寝る。

よし、行くか。










3.俺様と主万歳の喧嘩



「あ?」

「……あ…」



久しぶりに来たMZDの家で、視界の端に緑色が映る。

この家に来る緑色で、コソコソする奴は一人。



「玉露じゃねぇか。何してんだそんなとこで」

「え、あ、な、にも…してな…」

「またビビってんのかよ。弱虫はいつまで経っても弱虫だなオイ」



仕事も何もせず、端の孤島でのんびり暮らす玉露。

おまけに性格は弱虫で臆病。

イジメて遊ぶには楽しい。

が、コイツをイジメていると絶対邪魔者が入る。



≪黙憐様、お黙り下さい。玉露様が怯えていらっしゃいます≫

「はぁ?知るかよ、んなこと。これ位で怯える玉露が悪いんだろ」



何で俺様が気にしなきゃいけねぇんだ。

弱虫に使う気なんて、俺様持ち合わせてねぇわ。



≪お黙り下さい、と言ったのですが≫

「聞こえねぇな。聞く必要も義理もねぇし。」

≪義理は無くとも、必要はあります。お黙り下さい。玉露様の耳障りです。あと私の≫



だから、お前らに使う気なんてねぇって。

俺様のしたいことをして、何が悪い。



「しつけぇぞ、影如きが。あんまうるせぇと消すぞ?」

≪出来るものならどうぞ。貴方様如きの力では到底無理だとは思いますが≫



最近また口が達者になったようだ。

うるさいことこの上ない。

本当に消してやろうか。



「いい加減にしろよ。影なんざいつでも消せるぜ?」

≪ですから、出来るものならどうぞ、と。抑魂を使わない貴方様に負ける自信はありませんので≫

「…このっ」



カチン。

ここまで言われればやらないわけには、いかないだろ。



「やってやろうじゃねぇか、あ?」

≪私はいつでも構いませんよ。さぁ、どうぞ≫



「待った」




「…げ」

≪おや≫



邪魔者その2が登場。

うわ、あれ絶対怒ってんじゃねぇか。



「お前ら、ここがどこだか分かってんな?」

「お前んち」

≪………≫

「いい加減にすんのはお前ら。止めねぇと?でのーいすんぞ」

≪のーいするー≫



興が冷めた。

一瞬で。

帰ろ。



「俺様帰る」

「おい白憐」

「あ?」

「言う事あんだろ、玉露に」

「ねぇよ。じゃーな」



帰って魂とイチャイチャする。

寝る。








≪いっちゃったー≫

「あ、あの、MZD…」

「んー白憐もいい加減やめりゃいいのになー」

「い、いんだ…僕は…」

≪いいえ!黙憐様の言動は許されません!≫

「お前は言いすぎ。ガチバトルに発展させるような事言ってんじゃねーよ」

≪…それについては申し訳ありません≫

「よし!じゃあ元気出しにアイス食いに行くぞ!」

「えっ」

≪えっ≫

≪いくー!≫

「おっしゃー!黒ー!金くれー!」

「神様、仕事は」

「うっ!」

















主に呼金とMr.CKと黙憐が悪役(っぽい)。
日記見た人は分かると思いますが紫織ちゃんの口調変わりました。


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