裏道 | ナノ


選択のち




※唐突に思いついたまくらっき+世界さんの蒔懇願選択Ver

※あらすじ(表日記友人、まさ。宅での話)

ある日、蒔とクラッキが喧嘩してたらうっかりクラッキを殺しちゃって「なんてこったい!幸を殺しちまった!俺は、俺はどうすればいいんだ!」とか頭抱えてたら世界さんが颯爽と現れてニヤニヤしながら「結局殺してやんのwwハハワロスwww」なんて言いつつ超悪人面で「まーお前が土下座して頼み込むんなら生き返らせちゃってもいいけど?wwwww出来まちゅかねーwwwwwwワロスwwww」とかふざけつつ言われた蒔は「うわコイツ殺してぇ、殺したいけど幸…うおおおおお!」みたいな感じ


※これは酷いあらすじだ
※まぁ大体合ってるからいいや
※そんな感じでクラッキの為に恥を忍んで世界さんに幸を助けてくれーって懇願する筈なお話
※最近思うんだけど
※まっくんってツンデレなの?←




れっつ。















「俺、が…」

「そう、お前が一言だけ。ただ一言『助けて下さい』だの『生き返らせて下さい』だの願えば助けてやるよ」



そんな嘘みたいな言葉を信じられるはずがない。

だが幸を殺してしまったのは、俺だ。

もし、もしも幸が生き返るのなら。

しかしそれ以上にこの世界に頼むというのが何よりの屈辱だ。

世界によって創られ、勝手に捨てられた俺は世界を憎んで怨んで、今でも気が向けば世界に挑んでは半殺しにされるが、そんな喧嘩をしている。

その世界に「願えば生き返らせる」と言われ、屈辱と幸、二つを天秤に乗せてどちらに傾くのか、己にすら分からない。

屈辱に傾けば幸はこのまま、二度と戻っては来ない。

幸に傾けば、この世界に願わなければいけない。



「…幸」



動く事の無い友を横目で見る。


俺を釣って水の無い穴の中に叩き落そうとしているのか、それとも、ただの気紛れで幸を哀れに思ったのか。

どちらにせよ、あいつはまともに生き返らせる気なんてないと思う。

だが、それでも。

幸が、また動くなら。


今の今まで並行を保っていた天秤は、ゆっくりと傾いていった。

ゆっくり、ゆっくりと、友へと、傾く。

あぁ、依存してるな。

ふと、そう思った。

兄ほど執着して、依存してはないけど。

それでも、幸を失うのは苦しい。

コイツに頼む事よりも、辛い。

意を決して、世界の二三歩手前に立つ。



「お?何だ、頼む気にでもなったか?」

「…意外そうじゃねーか」

「当たり前だろ、まさかそこまでとは思わねーもん」



世界はケラケラと笑いながらしゃがみ込んで幸を見ていた。

数分ほど笑っていたかと思えば、いきなり立ち上がって、いつもの憎たらしい顔に戻っていた。

世界が問いかける。



「お前は、こいつをどうしたいんだって?」

「…………俺は」

「ちゃんと、頼む姿勢でな」

「…俺は…っ」



土下座はしたくない。

これは本音。

でも頭下げただけじゃ、絶対にコイツは笑って済ませるだろう。

なら、こうしよう。

その場に片膝をついて頭を垂れる。

あとは、言う、だけ。

言う、だけだ。



「…ほう、考えたな」

「俺は、」

「…お前は、こいつをどうしたいのか」

「俺、は…幸を、世界に…生、き返…らせて、ほしい」

「頑張りました、ってとこか?だが駄目だ」

「っ何だと!?」

「ちゃんと世界『さん』って言ってみろ。こっちが俺の名前だ」

「っ……」



痛い所を突かれた。

折角、絞り出した言葉だというのにやり直しだとは。

あぁ、ホントに世界は性格が悪い。

一度上げた顔を、渋々また俯ける。



「さて、もう一度問おう。お前はこいつをどうしたいんだ?」

「俺は、幸、を…世界、さん…に、生き、返らせ…て、ほし、い…!」

「…まぁ、良く出来ました、って感じだな」



良く、出来ました?

世界の言葉から十数秒程してから顔を勢い良く上げて、立ち上がる。

と同時に、指を弾く音が響く。

動かない筈の屍が、ピクリと動いた。

次第に動き始めた幸は、ゆっくりと起き上がる。



「…幸」



生き返って、くれた。

嬉しさのあまり呼びかける、も。

反応がない。

状況が分かっていないのだろうか?

もう一度。



「…幸?」



声に気付いたのか、幸が此方を見る。

少し間があいて、聞こえた言葉に驚愕した。



「…君、誰?」















終了。世界さんに頼んだはいいものの、普通に生き返らせはせんだろうなーって思って。だから緩かったんですね、頼む為の言葉!何て悪趣味!てことで生き返ったけど代償に蒔との今までの記憶貰われていきました。クラッキ君なんてこったい。蒔の事だけ忘れているので普通にKKとか神とかは覚えてマス。この後、蒔がどうするのかは考えてないけど、多分クラッキ君にこの現状の説明を簡単にしてから世界に挑みに行くと思われ。で、その別れでクラッキ君の事、自分から封印してそう。烙に聞かれても「何それ、覚えてないよ?烙兄」とか普通に言ってそう。駄目だコイツら報われねぇ。世界さんは世界さんでその状況楽しんでんだろうなぁ。で、頃合を見てクラッキ君に記憶返して、蒔ん所行かせるけど蒔は蒔で忘れちゃってる(封印しちゃってる)からクラッキ君の事分かんなくて、普通に殺しかけちゃって偶然仕事帰りの双子に発見されて止められると。で、そっからクラッキ君の猛烈アタックでやっと思い出すとかね。烙が一人寂しい。烙はクラッキ君の事知ってるけど自分に関係無いし、蒔に何かしたら普通に殺してやろう、程度に考えてると思う。クラッキ君逃げて超逃げて。

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