裏道 | ナノ


まくらっき2

 


何かゲームのタイトルみたい


※リベンジ
※「蒔がキレる」これ重要
※クラッキ君死んだりしないよね
※世界「いつか死ぬんじゃね」
※世界さん止めといてね!
※世界「コイツらに頼めよ」
※AK・KK「「何で俺ら?」」
※あぁ、面識あるからか


れっつごー











悶々。

今俺はどうすべきか迷っている。

最近噂で聞いた、あいつの行動。

俺はそれにキレるべきなのか、いっそ諦めるべきなのか。

…はっ、いや諦めちゃだめだろ。

烙兄から貰った名前を略されるのは好きじゃない。

っていうか嫌。

だったらもう、ちゃんと言えばいいか。

そうしよう。

落ち着いて、あくまでもれいせ「まっくー…あ、やべ」



何かキレた音した。



「いい加減に…」

「え」

「しろっ!」

「いっ…たぃ…」

「俺を『まっくん』と、呼ぶな。って何度言えば分かるんだ?」

「…え、あの、その…」



一応峰で殴りはしたが、まさかそのままモロに食らうと思ってなかった。

俺が普通に刃の方向けてたらどうする気だったんだ。

弁明しようとする幸に刀を向ける。



「わ、悪かったって」

「許さん。もー許さねぇ!」

「う…ついはずみで」

「それくらい癖付いてるって事だろ?」

「…分かったよ」



諦めたような顔をしたから、もう呼ばない、と言う事なのかと思えば、何かが俺の横を掠める。

と、同時に足元から何か大きなものを叩きつけたような音。

少しだけ、冷や汗を流しながら目線だけを少し下に動かす。

俺のすぐ隣には丸い跡。



「甘くみんなよ」

「っ…」

「俺だって少しは戦えるんだ。六さん仕込の業、見せてやる!」

「…へぇ、アイツの」



どうやら諦める気はさらさら無いらしい。

しかも俺に喧嘩を売ってやがる。

ちょーどいいや、幸と真面目に喧嘩した事なんて無かったんだし。

おまけに、幸に教えてるのは六らしいから尚更。

高く買ってやるよ。



「んなでっけーもんで、どこまでやれるか、見物だなぁオイ」

「へへ、負けねーぞ!」








(^ω^)取っ組み合いっていいよね←







「えいっ!」

「どこ狙ってんだ」

「あれっ、いない…」

「荒いなオイ…まぁ、こんなもんか。六仕込ってもよ」

「!」

「大したもんじゃ、ねぇんだな?」

「っ…ま、まだまだっ!」


(仕方なくマジメに戦闘シーン書いてみる)
足蹴にしたハンマーが軽々と宙に浮いたかと思えば、自分の頭上に落ちてくる。

さっきから見てて思ったけど、あのハンマー、すっげー重くねぇ?

凹んだ地面を見ても、それなりの重さがないと5,6cmなんて凹みはしないだろうし。

アイツの腕力どうなってんだ。

次から次へと繰り出されるハンマーの攻撃をひょいひょいとかわしながらうすらぼんやりと考える。

どうやって諦めさせるか、なんて油断していると気付けば目の前にハンマー。

しまった。



「っ!」

「あ…」

「…悪いな、幸」

「…へ?」

「少しナメてた」

「何を、おっ!?」

「油断してたとは言え、俺に一発入れたんだ」



少しくらい本気出してもいいよな?

胸に叩きつけられたハンマーは大したダメージにはならなかった。

幸も一瞬で何とか力加減をしたんだろう。

以前の幸ならそんなの出来なかった筈だから、これも六の教えの賜物、って奴か。

何か、気に入らねぇな。



「どうしたぁ!さっきと違って防戦一方じゃねぇか、幸!」

「うっ、く、早…っ!」



確かに防戦一方ではある、しかし俺の刀をほぼ確実に避けているのだから大したもんだ。

それでもちょいちょい掠り傷が増えていく。

どこで仕掛けるか迷っていると、いきなり幸がグラついた。

どうやら足を捻ったらしい。

こんなチャンス、またとない!

体勢を立て直したばかりの幸に、間髪容れず回し蹴りをかます。

蹴りは左頬にクリティカルヒットしたようで、幸はふらついていた。



「隙あり」

「う、わっ…っぐ…!」



腕一本もーらいっ。

俺の攻撃に対し、咄嗟に攻撃を受け止めた右腕から、ミシリと嫌な音がする。

痛みとか疲れとかで今にも倒れそうな幸の胸部に、止めを刺さんばかりに思いっきり蹴り飛ばした。



「が、は…っ…う……」

「…はっ…はっ……っ…あ…」



自棄になっていたのか、自分でも知らない内に息が上がっていた。

壁に思い切り叩きつけられて、気絶したのか動かない幸を見て自分が何をしたのか思い返す。

また、やってしまった。

どうしよう。



「とりあえず、応急処置、か…?」



刀を鞘に収めて、幸に近寄ろうとすると後ろから聞きなれた声。



「蒔!」

「っクラッキ!」

「空兄、と、景兄?」



息を切らしながら二人が駆け寄ってくる。

景兄は真っ直ぐに幸の元へと走って、怪我の状態を見ていた。



「…またか」

「…うん」

「今回の原因は?」

「……別に…」



よくよく考えれば、今回の喧嘩は俺にとってはとても大事な事だけど、他の人間からすれば「何だ、そんな事か」で済む話だ。

言ったって、何だそんな事か、って言われるんだろう。

だから、黙っておく事にした。

いつまで経っても俺が喋らないから、空兄は俺の頭をくしゃくしゃに撫で回す。



「…言う気にもなれねぇか?」

「………」

「ま、大方名前の事なんだろうが」

「う……」



言わなくても空兄にはお見通しだったらしい。

まさにその通りで、思わず俯く。

未だに空兄は俺の頭を撫で回している。

そろそろやめてくれないかな、とか思いつつ目線だけ空兄に向けた。



「とりあえず、治療、すっか」

「…うん」




―――――――




「…ったく、毎回毎回、喧嘩でこんな大怪我してんじゃ、ねぇっ!」

「っ△Σ○×◇Ω#!?」



怪我した部分に容赦なく湿布を叩きつける景兄。

あまりの痛みに声にならない叫びを上げる幸が、ちょっと哀れに見えた。



「うわ…痛そー…」

「流石心配性、容赦ねー」



南無、とふざけながら合掌する空兄。

俺も調子に乗って合掌する。

その様子を見ていた空兄がよっこらせ、なんて言いながら俺の正面に座った。



「にしても、あれ骨折れてんだろうな」

「…う、ん」

「お前、ちゃんと手加減してんのか?」

「一応、してる…つもりだけど」

「はぁー…お前なぁ……」



どうやら思っていた以上に大怪我らしい。

呆れ顔で大きくため息をつきながら俯く空兄と一緒に俯いた。

少しやりすぎた、とは思ってる。

思ってるけど、思ってる、けど…。

悶々と考えていると、頭をがっしり掴まれて前を向かされる。

結構力が入っているのか、少し痛い。

空兄を見ると、真剣な表情で俺を見ていた。



「いいか、下手したらいつか、あいつ殺すぞ?」

「……かも、しれない」

「もしそうなったら、どうする気だ?」



そこんとこよーく考えとけよ。

パッと手が離れたかと思えば、空兄の顔はいつものように気だるそうなおじさんの顔だった。

どれ、様子見てくるか、と言って空兄は幸の所へ行く。

壁際で一人言われた事を考えていた。

もし、幸を殺したら。

どうすればいいんだろうか。



初めてで、初めてだから、分からない。

どうする事が正しいのか。

とりあえず殺さないように手加減をしっかりしようとは思った。











とりあえずまっくんは友達とかいう対等の立場が初めて。烙は別格だし、世界さんは力的な意味で対等じゃないし。AKさんは恩人だし、KKはいつも何だかんだ言って世話焼いてくれるし。だからクラッキ君みたいな対等の存在が初めてなのでどうすればいいのか分からない。それに人だしね、クラッキ君。人じゃなかったらマジで行くけど、Y氏が言ってたように人の脆さに毎回驚くような子だから、今度こそ今度こそ、って思いつつついつい力入れちゃう。ホントに不器用だね、まっくん。

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