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「ランボの保育係の適性テストをはじめるぞ」
「なっなに言ってんだよっ! 今獄寺君の適正の無さみてただろ……。それに雪子ちゃん……(を、泣かせたって知られたヒバリさんに殺されるかもーーー!!!)」
「?」

 チラリチラリと雪子の様子を伺うツナ。

「ちなみに保育係になった奴がボスの右腕だからな」
「なッ右腕……」
「そりゃいーな」
「キョーミないよ」

 三者三様の反応。獄寺は笑みを引きつらせた。

「オレ……本当はランボ大好きです」
「(無理ありすぎー!!)」
「ルールは簡単だぞ。あいつを笑わせた方が勝ちだ」
 
 そう言ってリボーンが指差したのは、未だに大泣きを続けるランボ。

「オレ先行で行くぜ」

 一歩前に出たのは目元に影をさした獄寺だった。

「制限時間は三分だぞ」

 泣き叫ぶランボは地面に転がり、手足をばたつかせている。雪子は鼻を鳴らした。

「(餓鬼)」
「さっきは悪かったな。仲直りしよーぜ」

 若干の棒読みと共にランボに手を差し出す獄寺。ランボも嗚咽をもらしながら、伸ばされた手に小さい手を重ね……るわけもなく、手榴弾を置いた。もちろん、ピンの外れた。

「うわっ!!」

 獄寺は慌てて手榴弾を放り投げた。ランボは意地の悪い笑みを浮かべている。
 ドォン!!

「やっぱてめーは死んでこい!!!」
「くぴゃあっ」

 獄寺はランボの首を絞めあげる。またしても泣き出したランボはツナに飛びついた。

「(やっぱ無理がありますよねーー!!)」
「次は雪子だぞ」
「ていうか、同い年の子に保育されるランボの立場……」

 うぇええええ!!! とツナの腕の中で泣くランボをじっと雪子は覗きこむ。

「え、えっと……雪子ちゃん?」
「……」
「う゛あぁあああん!!!!」

 ランボを泣き止ませるどころか、微動だにしない雪子。

「…………」
「ひぎゃあああんん!!!!」

 ツナは嫌な予感に足を引く。

「………………」
「ふぐかあああああんんん!!!!」
「……マジ、うぜえ」

 雪子は十手を構えてランボに振りかざす。ギリギリのところでツナがランボ共々避ける。ビュンと風を切る音が耳元で聞こえ、サァと血の気が引いた。

「こんな奴の世話するくらいなら、"はらをきる"よ」
「男前ーーー!!! ていうか、雪子ちゃんそれ意味わかってるー!?」
「雪子も失格だな」
2015/11/29


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