「あ、もしかしてエースくんが隣?」
「あぁ、1週間よろしくな」
「っしゃ」
「何か言ったか?」
「ううん、何にも。こちらこそよろしく!ところで課題やってきた?」
「当たり前だろ。…まさかやってきてないのか?」
「正解です、見せてくださいエースさま!」
「自分でやんなきゃ意味ないだろ」
「そこを何とか!」
「…ナマエってバカだったか?」
「直球だね。可もなく不可もなく、だよ。少なくともナインよりは上」
「ナインよりって、基準低いな…」
「哀れな目で見ないでよ悲しくなる」
「それより、僕の見せたらクラサメにバレるだろ」
「なんで?」
「可もなく不可もなく、なナマエが問題の9割が正解なんて疑うに決まってるってこと」
「あ、そうか。でもそこは何とかするよ。ほら、デタラメに書けばいいしさ」
「……バレると思うけど」
「大丈夫、バレない」
「その自信はどこから来るんだ」
「勘?それにバレたらバレたで、その時考えるよ」
「はぁ…知らないからな」
「やった!ありがとう!」
*
「…………」
「ほら、言っただろ」
「やっばい課題三倍に増えた。助けてエースくん…」
「クラサメに手を出すなって言われたからできない」
「手を出すなってクラサメ先生は私の彼氏かなんかですか」
「先生だろ。それクラサメの前で言ったら課題増やされるぞ」
「クラサメ先生もクラサメ先生だ。なんであんなに鋭いんだ、私が何したって言うんだ」
「僕の課題写したからだろ」
「あぁぁ、せっかく隣になったんだから色々助けてもらえると思ったのに…!」
「ああ、あとクラサメが今後一切ナマエのお願いを聞くなってさ」
「くっ…クラサメ先生は私のなんだっていうんだ!」
「先生だろ」