Chapter 3-11
実習2日目。


この日は、森での訓練ということ以外は、ほぼ日常の生活と変わりなかった。だが、1つだけ大きく変わったことがある。―――アリュードが、訓練に出るようになったのだ。もちろんアルムたちは、彼を歓迎した。アリュードの加入に興味を示さない者もあったが、少なくとも彼を拒絶する態度を見せる生徒は1人としていなかった。

アルムはアリュードに、剣術学を取るように勧めた。というのも、昔から器用だったアリュードは両手で剣を扱えるらしく、ゼクトル曰くその腕も磨けば伸びていくのだと言う。そんな経緯もあり、アリュードはアルムらとともに剣を学ぶことになった。

◇◇◇

ゼクトル「よーし、今日はここまで!明日はちょっとしたことをやるから覚えといてくれな!」
アルム「アリュード、きみすごいね!初めての訓練なのに全部出来るなんて!」
アリュード「ありがとう。でも、初めはみんな出来ると思うんだ。これから差をつけられないように頑張るよ」
アルム「うん、ぼくももっと頑張らなくちゃ!」

ユリス「アリュード、心配ないみたいね」
リズ「…そうね」


ユリスの問いに素っ気ない返事をするリズ。ユリスはふ、と小さく息をつき、リズと並ぶように歩いた。

◇◇◇

続く呪術学でも、アリュードはこの1日で早くもホイミとキアリーを成功させ、アルムたちを驚かせた。全員が取り組んでいるインパスの呪文の練習にこの時間中に合流し、たった1日で今までの訓練の後れを取り戻した。

シェルト「…どうやら大丈夫のようですね。それでは、次回からは13人全員同じ訓練内容にしましょう」

シェルトはアリュードのセンスの良さに驚きながらも、少し安心した様子だった。


こうして、波乱の1日目とは打って変わって、実習2日目は何の事故や問題もなく無事に終了した。
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