Chapter 37-4
アルム「…まさか、ぼくたちはこのまま」
出られずに永遠にこの闇を彷徨するのか、または目の前にいる生物兵器によって命を絶たれるか。希望の道は全く見えない、地獄へと続く二者択一。
タア「馬鹿野郎、縁起でもねぇこと言うんじゃねぇっ!!」
驚くほどの大声で、アルムは背中から怒鳴られた。
タア「てめぇがそんなんじゃ、勝てるもんも勝てねぇだろうが!仮にも「選ばれた」ってんなら、ちっとは気ぃ吐けってんだ!!」
アンナ「あたいらの中心にいるリーダーはあんたなんだよ、アルム!」
エド「そうだぞ!おれたちみんな、アルムを信じてるんだからな!」
ノイル「絶対勝とう!閉じ込められるよりも、死ぬ方が嫌だよ!」
アルム「…みんな」
アルムは初め、思わず閉口した。ぼくに頼られても、ぼくは特別強いわけじゃない。どうすればいいんだと。
しかし、その解釈は間違っていたことに気づいた。彼らはぼくを「頼って」いるのではない。「信じて」いる。一緒になって戦えば、全てを覆す可能性が芽生える。そのことを知っているのだ。
アルム(こんなぼくを信じてくれるなんて…みんなもおかしな人だなぁ…)
うっすら潤む目を伏せて、アルムは剣の柄を強く握り締めた。
アルファ「…これはまた、美しい友情だこと。でも、私はそんなものお断りよ。見苦しいの」
オメガの手が不気味な光を放ち始めたかと思えば、次の瞬間、それは光線となってタアたちに襲いかかった。今しがたアルムに檄を入れたタア、アンナ、エド、そしてノイル。とっさのことに、光線を避けたのはオメガの動きに注意していたタアだけだった。
エド・アンナ・ノイル「「「………!!!」」」
光線をその身に受けた3人は、体の自由を奪われたように仰け反った。かと思えば、そのまま黒い光が体を包み込み…消えた。
セリス「何だと!?」
レイシア「一体どこに…!?」
目の前で起こった奇怪な現象に、残された者たちは驚きを隠せない。
アルファ「教えてあげるわ。簡単なこと…彼らを、二重の闇に招待しただけよ」
刹那、その場に戦慄が走った。脱出不可能な闇の空間の中に、また1つ同じものを仕立てた。それだけでなく、その空間に創造主はいない。つまり、消された3人はほぼ九分九厘、脱出の道を断たれたということになる。
―――状況は、ますます悪くなった。