Chapter 2-12
セリス「とにかく、3人だけじゃまたさっきみたいに襲われた時戦えないだろ?俺とアンナとロエンが一緒に森までついてくぜ」
エド「本当に…?」
セリス「当たり前だろ、でないとまた襲われちまうぞ?そうだな、今度はタコやイカあたりに…なあ、アンナ、ロエン!」

セリスはちょうど2人が来たところで、2人に同意を求めた。が、アンナとロエンは「息ぐらいつかせろ」と言わんばかりにセリスを睨んだ。

セリス「悪かった、ちょっと飛ばし過ぎたぜ。じゃ、ここで2、3分休憩するか!」

全員がセリスの提案に賛成し、6人は固まって見渡す限りの平原に腰を下ろした。

◇◇◇

アルムたち一行は、地図を頼りに森を目指していた。数十分ほど歩いただろうか、そろそろほとんど変わらない景色に飽きてきた頃、いよいよ行く手にモンスターが現れた。

アルム「鎧ムカデと…」
レイシア「リザードフライね!こっちは私に任せて!アルムは鎧ムカデをお願い!」
アルム「分かった!ルーナは他からモンスターが来ないか見てて!」
ルーナ「うん、オッケー!」

訓練でやった1対1の実戦だ。アルムはアーロンの教えを忠実に守った。鎧ムカデの動きに神経を集中させ、敵の攻撃を見事にかわし、背後から渾身の力で斬りつける。

アルム「真空斬りっ!!」

鎧ムカデの硬い外殻をものともせず、アルムの剣はその体を切り裂いた。全くの無傷で、アルムは自身初の魔物との戦いを制した。


レイシア「…くらいなさいっ!」

リザードフライの放つギラを見極め、正確に回避したレイシアもまた、敵の懐に入り込み、全体重を乗せた右の拳を打ち込んだ。それを見たアルムが思わず「痛っ!」と言うほど、強烈な正拳突きだった。

ルーナ「やったね!」
アルム「勝った!」
レイシア「これから先、こんな戦いがどんどん増えるのね…。さ、行きましょ!限られた時間だもの、無駄には出来ないわ!」
アルム・ルーナ「うんっ!!」

3人は森に向かって走り出した。目的の場所は、もうそう遠くはない。
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