Chapter 33-16
ガンマが呼び寄せたモンスターたちは皆凶暴で、スカイハイタワーで戦ったモンスターなんかは別にしても、これまで戦ってきたそこらのモンスターとは比べ物にならないほど強大だった。これも、モンスターたちを意のままに操るガンマの力によるものなのか。

そのあたりは定かでなかったが、今回はこちら側も覚悟が違った。1人1人が、自分の限界を超えるほどの力を出していたのだ。

ルーナが特大のマジックレーザーを放てば、セリスのアサシンショットが狙い違わず敵を切り裂く。リズが放ったギガスラッシュがモンスターたちに炸裂すれば、ユリスのジゴスパークが容赦なく雷を落とす。アンナの華麗なミラクルムーンに、アリュードのクロスブレード、さらにルージャのバギクロス。そして…レイシアは渾身の力でグランドクロスを放った。

各々の会得した最高の技を惜しみなく使い、敵を蹴散らしていく。確かにガンマの言った通り、これだけの破壊力をもってしても、壁や床には一切の傷がなかった。だがガンマの呼び寄せたモンスターたちは、彼らの猛攻に次々と倒れていった。

ガンマ「…予想外だよ。これほど力をつけているなんてね、前言撤回しようじゃないか」
キース「ここにいる15人はみんな、お前が持っていない強い「思い」を持ってる。それは、俺たちをどこまでも強くする…!」
ガンマ「………!」

ガンマは確かに焦燥に駆られていた。モンスターを倒されても、自分が奴らを屠れると思っていた。これはあのアルファが立てた計画―――抜かりはないはずだった。しかし誤算があった。それは、仲間という概念をはっきりと知らないガンマたちの、そして誰よりアルファの考えにあった。

ガンマ「そうか…そういうことか。はっはは…!」

突然ガンマは声を上げて笑い出す。そして、キースに向かってこう言い放った。

ガンマ「言っとくけど…オレを倒したところでどうにもならないぞ。ただの時間の無駄だ」
キース「悪いが、俺たちとしてはここでお前を討つつもりだ。たとえそれが一見無意味に思われてもな」

対してキースはきっぱりと告げた。それは他の14人も同じだった。ガンマはそれを聞いてフン、と鼻を、それからパチンと指を鳴らした。

するとそこには、今出てきたものよりさらに異形の魔物が現れていた。

アルム「…なにあれ…!」
ガンマ「そんなにやりたいなら、始めようか!第2ラウンドを…!」
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