Chapter 2-10
アルム「エド!ルージャ!ノイル!大丈夫…?」
アルムがそう声をかけてやると、3人は少し安心したのか、落ち着いた様子で泣き止んだ。
エド「っ…怖かった…」
レイシア「もう大丈夫よ。さ、みんなで森に行きましょ!」
ノイル「うん、ありがとう!」
ルージャ「じゃあ、行こう!」
そう言うと、なんと3人は6人を無視して森に走っていってしまった。これにはアルムたちも…。
アルム・ルーナ「うそぉ!!?」
セリス「全然懲りてねーじゃんかよ!」
レイシア「そんなこと言ってる場合じゃないわ!早く追いかけないと…」
3人が走っていった方を見ると、もう誰の姿もなかった。
ロエン「あの3人…」
アンナ「思った以上に速いんだね…」
レイシア「だ・か・ら!早く追いかけるわよ!」
ロエン「ちょっと待って!ここは3人ずつに分かれよう!足の速い人がエドたちを追いかけた方がいいよ。僕たちだって、魔物に襲われるかも知れないけど、3人いれば多分大丈夫だと思うよ」
レイシア「それもそうね…じゃあ、足に自信ある人?」
アンナとロエンがすかさず手を上げた。アルムは決まった、という表情で言った。
アルム「じゃあ、エドたちを追いかけるのはセリスとアンナとロエンだね」
セリス「って、何で俺が入ってんだよ!」
アルム「僕知ってるんだよ?戦術学の敵から逃げる訓練の時、みんなの中で一番速かったじゃん」
セリス「うっ…!」
レイシア「というわけで、決定ね。ほら、さっさと行く!」
セリス「分かった分かった!行くからには、本気で走ってやるぜ!」
そう言うと、セリスは全速力でエドたちを追いかけた。アンナとロエンも一緒に追いかけるが…。
アンナ「セリス…」
ロエン「めちゃくちゃ速い…」
セリスのスピードは予想以上に速く、アンナたちはセリスを追いかけるような格好になった。