Chapter 24-5
アルム「…えぇーっ!!?」
ユリス「ドラゴンって…あのドラゴン……!?」

あまりにも予想外の言葉に、彼らはただ驚愕せざるを得なかった。そして、できれば聞き間違いであって欲しいと願った。しかし、その願いはもろくも崩れ去る。

セル「あのドラゴンも何も、ドラゴンっていったら1つしかないじゃん。まあ、「あのドラゴン」に乗るってことなんだけど?」
アルム「ちょ…ちょっと待ってよ!あの凶暴で強いドラゴンでしょ!?乗る前に噛みつかれたり、途中で振り落とされたりしたら死んじゃうよ!」
ユリス「それに…そのドラゴンを、一体どうやってアリアハンまで連れてくるって言うの…?」
ルイ「心配ご無用!あたしに全部任せてって!悪いようにはしないから!」

満面の笑顔で言うルイを見て、(余計に心配なんだけど…)と嘆息するアルムたちであった。

そんな中で、あまりに非常識な飛行方法を聞いて胸を撫で下ろした者もいた。

レイズ(羽があって本当に良かった…!)

◇◇◇

ラルド「本当だな…海路によるサマンオサとの往来は、一切出来なくなっているようだ」

アリアハン港。「どうしてもサマンオサ行きの船がないか確認したい」というラルドの頼みを、他の7人も受け入れた。そこで、港に行ってみたのだが、セルやルイの言う通り、アリアハンとサマンオサを結ぶ船は一切出ていなかったのだった。

アレク「仕方ないね、ラルド。僕らも腹をくくらなきゃ」
ラルド「ああ…そのようだな…」

こうして、ルイの提案である「ドラゴンによる移動」が決行されることとなり、8人はアリアハンの城下町を出て広い場所に出た。


ルイ「じゃ、始めるよ!」

そう言うと、ルイは大きく息を吸い込み、口笛を吹いた。しばらくの間、静寂が訪れる。しかし、やがてバサバサと翼が上下する音が、全員の耳にはっきりと聞こえ始め、とある方向の空から、何かがやってくるのが見えてきた。
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