Chapter 24-4
ルイ「アリアハンから船が出てるのは知ってるよね?」
その言葉に、アリアハンの規模を知るアルムとレイズ以外の者は頷いた。
ルイ「今、アリアハンからサマンオサに出てる船は無いの」
クラリス「なんですって?」
セル「しばらく前まで、サマンオサ行きの船がよく襲われてたらしいんだ。誰がやったのかも分からないみたいでさ。だから、船を出せなくなったらしいんだ。ちなみに、他の所に出る船は無事なんだ。ランシールとかポルトガとかさ」
ルイ「サマンオサの近くに、海賊のアジトがあるから、そいつらの仕業かと思うかもしれないけど、あそこのリーダーが直接国まで来て、「自分たちはやってない」って言い張ってるらしいの。船を襲った証拠も見つからなかったから、海賊じゃないって聞いたし…」
ラルド「…つまり、話をまとめるとこういうことか」
ラルドはそう言って、現状を要約した。
ラルド「我々は急ぐ身だが、ルーラが使えないならばアリアハンからサマンオサへの直接的なルートが我々にはなくなるとキットは判断した。だから保険の意味でお前たちをアリアハンに置いた…というわけだな?」
セル「あったりー。さすがラルド!」
アレク「ちょっと待ってよ。直接サマンオサに行けないのは分かったよ。だけど、それと君たちとどういう関係があるの?ルイもサマンオサに飛べないんじゃ、意味がないんじゃないの?」
アレクがまだ分からない、というように言う。アルムたち3人は、あまりに議論がヒートアップしているため入るに入れない。が、この議論も終結を見たようだった。
ルイ「…みんな忘れた?あたしは、ルーラ以外にも空を飛ぶ方法を知ってるよ?」
クラリス「えっ…キメラの翼とか?」
セル「違う違う、それじゃルーラと変わんないじゃん」
ラルド「まさか…お前たち…?」
何かに気付いたようにラルドが呟く。それを聞き逃さなかった2人は、笑顔を見せた。そしてその直後、信じられない言葉をアルムたち3人は聞くことになる。
ルイ「大丈夫だって。キメラは無理でも、ドラゴンくらいなら…乗れるでしょ?」