Chapter 24-3
ルイ「やっほー。セルもみんなもお疲れ様ー。とりあえず座って?」

元気なルイの声。思えば出会った時から、元気で活発な兄妹だった。それから3年が経つが、その元気さはいまだ健在である。少なくともラルドはそう思った。

ラルド「それで、要件を聞かせてもらおうか?」
セル「うん。実は、ルイはみんなが出発する前からずっとここにいたんだ。あ、みんなっていうのは、先に行ったディルたちも入ってるから」
アレク「うん…それで?」
セル「出発する前に、キットに言われたんだ。ルイはアリアハンで、オレは誘いの洞窟で待っていてくれないか、って」
クラリス「ちょっと待って、話が見えないわ。どうしてキットがあなたたちを巻き込んだのかも分からなければ、2人を別々の場所で待機させた意味も分からないわよ…?」

クラリスだけでなく、他の2人もそうだ。もっと言えば、アルムたち3人も現状を理解できていない。

ルイ「キットが言うには、ラルドたち3人は下の世界の出身だから、サマンオサをはっきりイメージ出来ないんじゃないか、って」
ラルド「それはつまり、ルーラで飛ぶことが出来ない、と?」
セル「そう。それを確かめるために、オレはラルドたちを見張ってたんだ。打ち合わせでアリアハンには必ず寄ることになってるって言ってたから、みんなはアリアハンに行く。だけどそこでルーラを使わないってことは、アリアハンをイメージしきれないってことだろ?アリアハンをイメージ出来ないんじゃ、サマンオサなんて無理だろう、ってキットは言ってた」
ルイ「ちなみに、あたしもルーラは使えるんだけど、サマンオサがどこにあるかもはっきりと分からないんだ。だから、あたしのルーラも使えないってことは先に言っておくね」

しばらく沈黙が走る。が、この沈黙は皆が思考に耽っているために起こったものだ。その後、ラルドが口を開いた。

ラルド「分からないな。確かに私たちはルーラでサマンオサはおろかアリアハンにすら飛べない。それは事実だが、なぜキットがそれをお前たちに言ったのかが、全く理解出来ない」
ルイ「そうだろーねー。キットは、出発する少し前にこっちの世界に来たらしいの。ディルと一緒にね」
アレク「…そうなの?」
ルイ「うん。多分まだロエンがどこにいるかを探してる時だったんじゃないかな。それで、アリアハンに寄った時に、ちょっとしたことを見つけたんだって。だからあたしたちをここに呼んだの」

そう言って、ルイは言葉を続けた。
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