Chapter 1-5
セレイス「じゃあ、そろそろ訓練を始めようか。いろんな呪文を覚えたい人は僕、剣の腕を磨きたい人はゼクトル先生、武術を習いたい人はメリー先生の所に集まって!」
セレイスの声で、13人がそれぞれ思い思いの先生の元に集まる。アルムは迷わずゼクトルの元に向かった。他に剣術学を取ったのは、タア、ユリス、リズ。メリーの体術学を取ったのは、セリス、レイシア、ロエン、アンナ。そしてセレイスの魔術学を取ったのは、ルーナ、エド、ノイル、ルージャ。うまく人数がばらけた。
アルム「ねえ、リズも剣使いなの?」
リズ「………(コクリ)」
リズが持つ剣は、非常に細く長い剣だった。リズは一言も発さず、ただうなずいた。
と、ここでゼクトルが困った表情をしていた。それはなぜか、その原因はユリスにあった。
ユリス「やっぱり…ダメですか?」
ゼクトル「いや…別にいいんだけどよ…俺、槍に関しちゃ素人なんだよな…」
そう、ゼクトルが教えるのはあくまで剣術だ。ユリスが扱っている「槍」に関しては、ゼクトルは全くの素人であった。しかし、そこはきちんと対処する。
ゼクトル「とりあえず、俺んとこに来いよ。槍についても教えられるように勉強しとくからよ、心配すんな」
そう言って、ユリスを引き入れたゼクトル。これで全てが終わったと思いきや、ここでレイシアがあることに気づいた。
レイシア「ねえ…アリュードは?」
一同が黙る。この部屋に、アリュードの姿は無かった。
ゼクトル「一体どこ行ったんだよ、アイツは」
メリー「分からない…けれど、訓練を始めた方がいいわね」
セレイス「じゃ、とりあえず訓練を始めよう!4人は僕についてきて!」
セレイスがルーナたちを率いて部屋を出る。アルムはルーナに手を振って、「またあとで」と合図を送った。こうして、アリュードを欠いたまま、選択科目の訓練はスタートした。