Chapter 20-16
アレフガルドにも、正体の分からないモンスターが現れていた。見たことのないモンスターたちは、容赦なく5人に牙をむく。
ルーナ「いくよ、ベギラマ!」
ルージャ「バギクロス!」
炎を纏った竜巻がモンスターを蹴散らす。しかしさすがにバギクロスといえども、数多い敵を一網打尽にすることはできず、3体ほど竜巻を免れて生き残った。
セレイス「…みんな離れて!」
セレイスの一声で、彼の前にいた4人が散る。するとセレイスは両手から凄まじい大きさの炎を放った。ベギラゴンを初めて目の当たりにし、4人は驚きを隠せない。
アルム「す…すごい…」
気がつけば、モンスターは全て焼き払われていた。
セレイス「よし、リムルダールはすぐそこだ、急ごう!」
体力が回復したといっても、それは微々たるもの。4人の表情にも、もう疲れが戻ってきていた。ここでもたもたしていれば、いつモンスターに襲撃されるか分からない。5人は急いでリムルダールへと向かった。
◇◇◇
ルーナ「はぁー、よかったね、間に合って♪」
アルム「そうだね、ちょっと危なかったよね…」
揺られながら、2人が会話をする。彼らがリムルダールに到着した時、馬車がラダトームに向けて発とうとしていたところだった。そして、慌てて乗り込み、なんとか間に合ったのである。
しかし馬車というのは、思ったより速い。5人は同じ感想を抱いていた。てっきり、歩くのと同じぐらいかと思いきや、その2倍ぐらいの速度はあるのではなかろうか、とにかく速かった。
セレイス「この分だと、夜中より前にはラダトームに着くね…」
初めにセレイスが思っていたよりもずっと早く、馬車はラダトームに到着した。到着してすぐさま、5人は宿の手配をした。大部屋の確保ができ、5人は1つの部屋で寝ることになった。皆よほど疲れていたのか、夕食を凄まじい勢いで掻き込み、ベッドに潜り込むや否やすぐに寝息をたて始めた。
セレイス「まだ電気も消してないのに…みんな相当疲れてたんだね…」
最後にセレイスが部屋の電気を消し、部屋の中には静寂が訪れた。明日、ラダトーム城に行って、話を聞かなければ。セレイスはそう思い、眠りについた。
〜続く〜