Chapter 1-4
セレイス「みんな、ちょっと話を聞いてもらえるかな?」
先ほどのアーロンと違い、とても柔軟な口調で話すセレイス。アルムはかすかに、友達のような感覚を感じた。
セレイス「えっと、まずは自己紹介をさせて下さい」
その一言で、およそ半数の生徒が目を丸くした。
ロエン「先生、アーロン先生は自己紹介なんかしませんでしたよ…?」
ロエンがそう不思議そうに聞くと、セレイスたち3人は苦笑いを浮かべた。
メリー「まあ…アーロン先生は自己紹介なんかしないでしょうね。そういう人だから」
ゼクトル「けど、俺たちはお前たちとしっかり付き合っていきたいからな、まずはお互いを知るとこから始めねえと」
セレイス「そういうこと。いいかな?自己紹介しても」
うなずく生徒や、拍手を送る生徒、何もしない生徒。反応はまちまちだったが、セレイスたちは「良い」と受け取ったようだった。
セレイス「僕の名前は、アレク=セレイスと言います。まだ17歳で、みんなとあまり変わらないけど、よろしくお願いします」
メリー「クラリス=メリーよ。みんなと早く仲良くなりたいから、気軽に声をかけてね」ゼクトル「俺はディル=ゼクトルだ。まあ、これからよろしく頼む」
3人の自己紹介が終わり、再び拍手が起こる。ここで、セリスがセレイスに疑問をぶつけた。
セリス「先生、1つの訓練の時間がめちゃくちゃ短い気がするんですけど?」
セレイス「それはそうだよ…訓練は午前中だけだからね」
アルム「ええっ!?」
ルーナ「お昼から遊び放題なの?」
メリー「ええ、あなたたちも自由な時間は欲しいでしょ?」
エド・ルージャ「やったー!!」
意外な答えに、ちびっ子3人は大はしゃぎだった。