Chapter 17-1
先生たちが謎の女と出会ってから2日後の朝。アーロンが生徒たちを呼び集めた。

アーロン「聞いてくれ。ラグッドとリアロスが昨夜、目を覚ましたらしい」

その言葉に、部屋は笑顔に包まれた。中には、安堵のため息を漏らす者もいれば、3人組は「やったぁ!」と喜んでいる。

アーロン「そこで、全員が合流するべきだと判断して、ルーラでさっと行きたいところなのだが…」

言葉の終わりを濁らせるアーロン。この理由は、昨日に遡る―――。

◇◇◇

彼らが意識を取り戻したと分かったのは、夜になったばかりの頃だった。

シェルト「皆さん、ラグッドさんとリアロスくんが目を覚ましたそうですよ」
メリー「本当に?良かったわ、これでロエン以外はみんな無事だと分かったわね!」

一様に安堵する先生たち。彼らも、生徒が心配なのだ。

アーロン「よし、ここは生徒たちを全員合流させた方がいいな、ベラヌールを経由して、ルプガナに戻ろう。ただ…」
ゼクトル「ただ…何だ?」

ゼクトルがそう聞くと、アーロンは渋い表情で返した。

アーロン「昨日の女が気になる。盗み聞きしていた者が誰だったにしろ、これからあまり大勢で行動するのは避けた方が良い…」
セレイス「そうだね、敵の目に入っちゃうよね…」
シェルト「そうです、私たちは生徒を守らなければ…それが今からであったとしても」
ゼクトル「ああ…」

◇◇◇

アーロン「…というわけだ。あまり大っぴらに行動するのは避けたい。そこで、メンバーを分割することにした」

アーロンが分割したメンバーを言い始めた。セレイスの所に、セリス、ユリス、ノイル。メリーの所に、ルーナ、リズ、エド、ルージャ。

アルム「先生…ぼくたちは…?」
アーロン「今から言おうとしていた。レンバート、エフェルト、レジェンド、お前たち3人は別行動だ。少し待っていてくれ」

レイシア「…別行動?」
タア「何だ?オレらに何かやれってか?」
アルム「さあ…」

3人が囁き合っている間に、セレイスとメリーはそれぞれ自分のグループの生徒たちとルーラで飛んでいた。そうして、アーロン、ゼクトル、シェルト、フェアルと3人がこの場に残った。
bookmarkprev 261/646 next
「#学園」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -