Chapter 15-2
ルーナ「アルム!レイシア!それに…」
セリス「ユリスとリズ!みんな無事だったんだな!」

入って来たのはセリスたち以上に全身が濡れたアルムたち4人だった。「敵が出なかったおかげでね…」と、アルムはやや疲労が声に滲み出ていた。彼はここに来るまで剣を持っていなかった。たった今、セリスがアルムに剣を渡したところである。

メリー「さてと…一気に人数が増えたわね。アーロン先生は買えって言ってたかも知れないけど、急遽私たちから供給する方針に変わったから。はい、1人1本よ」

そう言うと、メリーは6人全員に小瓶に入った清水を渡した。これで後はペルポイに向かうだけ…なのだが。

ユリス「あまり人数多いと、逆に不便だから、わたしたちはここで別行動にしてもいいかしら…?」
アルム「えっ…せっかく6人になったのに?」
リズ「ごめんなさい。でも、人数が適当に散らばった方が、早く動けると思うから…」
レイシア「そうよね…確かにそうだわ。アルム、私たちも2人2人に分かれましょ」
セリス「…お前、本気かよ?こっから先、敵もいっぱい出んだぞ!」

セリスの反論を無視して、レイシアは机の上に世界地図を広げた。水に浸ってしまっているが、まだ地形や文字は読み取れる。

レイシア「いい、ベラヌールのある大陸からペルポイのある大陸に行くには、さっきの舟乗り場から舟を使って行かなきゃいけないわ。この距離を見たら分かるでしょ、ほとんどずっと海の上なの。狭い舟の上で、4人も戦えるかしら?」

レイシアの指摘は正しかった。4人で舟に乗っても、実際全員が全力では戦えない。この場合は分かれた方が得だった。

アルム「…分かった。じゃあぼくとセリスが一緒に行くよ。レイシアはルーナと一緒でいい?」
ルーナ「あたしは誰でもいいよー♪」
レイシア「私もよ。なら決まりね、ペルポイか…もしかしたらルプガナでまた!」

そう言うと、レイシアとルーナは店を出て行った。後に続いて、ユリスとリズの2人も店を出る。去り際に彼女たちは、「アルム、助けてくれてありがとうね」と言葉を残した。

ゼクトル「…まあ、お前らもこっから先頑張れよ。ずっとやってきた訓練の成果、思いっきり見せてやれよな!」
メリー「ペルポイまで気をつけて。それじゃ、無理せず頑張ってね!」

2人から激励の言葉を受けたアルムたちは、先の2組に続いて店を出た。
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