Prologue-3
アルム「わぁ、人がいっぱい…!」
セリス「ずいぶんと賑やかな町だな…」

2人は町の入り口で足を止めた。行き交う人々の数がとても多く、港町としてはかなりの賑やかさだった。2年前とは比べ物にならない。その理由は簡単、ここがキースの出身地だからだ。2年経った今も観光客は後を絶たず、とりわけ町の屋敷の周りに人が多かった。

アルム「あのお屋敷だよね…?」
セリス「ああ、確かあの中に教習所があるって話だけど…どわっ!」
アルム「あっ、セリス!!」

危うくセリスが人波にさらわれそうになる。ここで別れてしまえば、セリスを探し出す自信はアルムには無かった。

◇◇◇

セリス「はあ、ここまで来りゃ大丈夫だろ。よし、入ろうぜ」
アルム「うん、そうしようか…」

2人は人混みから逃れ、ようやく屋敷の中に入ることができた。その屋敷の入り口で、双子らしき少年と少女が立っていた。

???「お名前は?」
アルム「あ、アルム=レンバートです」
セリス「セリス=フォードだ」
???2「オッケー。じゃ、部屋まで連れてってあげてくれ」
???「うん、分かった。こっちにどうぞ」歩き出した少女に従うアルムとセリス。しばらく歩いて連れて来られたのは、少し広めの部屋だった。

???2「まだ来ていない生徒さんもいるから、ここで待ってて下さい」

少女はそう言うと、来た道を戻っていった。アルムたちはそばにある椅子に腰掛け、来ていない生徒が来るのを待つことにした。


とその時、背後から声が聞こえた。

???3「あら、あなたたちも生徒さんなの?」

2人が振り返ると、アルムより少し年下と年上の少女二人が並んで立っていた。

アルム「うん、そうだよ。きみたちも生徒…?」
???3「そうよ、私はレイシア。よろしくね」
セリス「俺はセリスだ、まあよろしくな」
アルム「ぼくはアルムっていうんだ。きみは…?」
???4「あたし?あたしはルーナだよ。アルム、よろしく!」

4人全員の自己紹介が終わったところで、アルムはまだ何人か部屋にいることに気がついた。
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