Chapter 6-6
―――そしていよいよ、18人がローレシアに行く日がやってきた。


アルム「ローレシアかぁ…ぼく、行ったこと無いから楽しみだなぁ!」
ルーナ「あたしも初めて!ローレシアってお城があるんだよね、どんなのだろ…」
レイシア「そうね…ローレシアは強固なお城って聞いたわ。石の壁とかなんじゃないかしら?」
ロエン「わくわくするなー、お城って何だかすごそう!」
アリュード「兵士とかきっといるんだろうね。どんな格好かな…?」

初めて訪れる地への期待がふくらむ。この辺りは、やはり10代前半の少年少女である。10歳に満たないエドたち3人に至っては、もう浮かれ放題だった。

アーロン「あいつら…遠足じゃないとあれほど言ったのに…」
メリー「ま、まあ仕方ないわよ。私たちもあの歳ならあんなこと思ったはずよ」
セレイス「そうそう。ラルドだって、行ったことない所には興味わくでしょ?」
アーロン「…確かにな。まあ…向こうの生徒とうまくやってくれればよしとするか…」


アーロンたちが陰でぼやいていることは露知らず、アルムたちは話に夢中だった。

アルム「ローレシアってさ、ロト三国の1つなんだよね。ひょっとしたら、勇者ロトの銅像とかあるんじゃない?」
セリス「…ロト三国?何だよそれ?」
アンナ「知らないのかい?ローレシア、サマルトリア、ムーンブルクのことさ。でも…正直、あたいはあんまり行きたくないんだけどね…」
ルーナ「えっ、どうして?」


ルーナだけでなく、アルムたちも耳を傾ける。アンナは遠く東の空を見上げて、昔を懐かしむように話し出した。
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