色々な宇宙人たちが助っ人としてここに駆けつけて来てくれて、前半の試合で消耗した皆をベンチに戻すことになった。頼もしい皆が戦っている中…後半ベンチでは、ちょっとした事件が発生していた。




「しまったー!!!」

「どうしたナマエっ!」

「私としたことが、ラグーンの3TOPをスカウトし忘れていたとは!これじゃあギリスとメイアのラブラブの会話もシュートも見れない…何たる不覚っ!」

「え、僕ここにいるけど?」



ベンチで私の横に座ったままのサリューがこちらを向いて問い返す。



「違うの!もう一人のサリューくんはゴーグルつけているの!!」

「は?僕が、ゴーグルを?」

「そうなんだよ!あと白竜」

「は?俺もここにいるぞ!」



反対側の私の座るベンチの横にいた白竜は腕を組んだままそう答えるが、軽く流して話を続けた。



「えっと、白竜はねぇ…私が欲しいのは、ミキシマックスした時空最強の方の白竜だよ〜」

「確かオレが諸葛孔明とミキシマックスしたやつか?」

「そうそう、あれ好きなんだよねー。天地雷鳴。」

「フッ、やっとオレのシュートに惚れる日がやって来たか。だが、オレは…」

「あと、サリューのシェルビットバースト好きー」

「ふふ、ナマエって格好良ければ誰でもいいのかい?」

「そんなことないよー私、結構顔もだけど、性格とかも重要だと思うし、あと声だね!」

「そういう所、僕は嫌いじゃないよ」

「ナマエ、オレは後半でるのか?」

「出ないよ?だってさっき京ちゃんと出たじゃん。それに、フェイとサリューとあそこにいる瞬木くんと座名九郎さん出さないと。ほら、見てみて!座名九郎さん可愛いでしょ?あれで結構シュート協力なんだよー。今、バダップに頑張ってもらっているから、ごめんねー」

「くっ、あれだけだったのか、オレの出番は!ただ一点取っただけだろう!!」

「だって白竜TP切れ早いんだもん。燃費悪いよー」

「燃費の悪さはそこにいる未来人二人も同じだろう!」



そう言って白竜は視線の先に、サリューとヴァンプを見て言った。私は二人の頭を優しく撫でながら、「仕方ないよねー、よしよし、可愛いねー」と言った。



「人の話を聞けっ!そして甘やかすな!」

「仕方ないじゃない。未来人みんな可愛いんだもん…。あ、もしかして白竜嫉妬?」

「ち、違う!」

「もーツンアホなんだから〜」

「ナマエ、今なら頭撫で撫でで許してやってもいい…」

「ふふふ、白竜の甘えん坊ー」



そう言って彼の頭を撫でると、頬を赤くした。それを楽しくて笑っていると、グラウンドからヒラリの声が響いた。



「ちょっと!私たちの試合の監督しなさいよねぇ!!!」



あーごめーん、と言って私はグラウンド近くまでゆっくり歩いて行った。




(20140116-17)

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