「ねぇナマエ、ちょっといい?そろそろこっちのスタメン決めてほしいんだけど…。」



天馬は私の前に来てそう言った。



「へ?あー、もうそんな時間?」

「ほ、ほら…あれ見てよ、オズロックが何かこっち見てるし!」

「えー…いいじゃん、まだ半分も決まってないのにさぁ…」

「嘘でしょ?!ちょっとナマエ、早く!さっきのナマエの話、聞こえてたみたいだよこっち凄い睨んでるもんっ!」



信助は物凄い慌てた様子で私の方に駆け寄って来た。



「もー信助は心配性だねー。この全銀河を手に入れようという男が、こんな小さなことでイライラしてたら、きっとあのブラックホールに飲み込まれておしまいだよー」

「ああああ、ちょっとナマエっ!あおらないでっ!あの人、月消滅させてるんだよ!そんな強い奴なんだよ!」

「も〜天馬もせっかちだねー。今スタメン考えてる途中なんだって。ほら、さっきのファラムオービアスチームと戦ったばっかりで戦術とか考えてないんだよー。黒岩監督はさっきのレーザービームみたいなので消滅しちゃうしさー、しかも機械だし。それに未来の時でもうロボット系はやったから、二番煎じだよー。」

「ちょ、ちょっとナマエ…!」

「その上、みんなほとんどが試合後だから、コズミックプラズマ光子砲のエネルギーとしてフィールドにいたメンバーは体力吸収されてるしさ、皆疲れてるんだよねー。それにしても京介くんは人が悪いよねー、こんなこと隠して天馬にあんなこと言うんだから。まあ、それは置いといて…とにかく、これはもうあの時に補充したメンバーも混ぜての総当たり。全ての戦力で挑まないと勝てないと思うんだよねー」

「あ。そう言えば…ご、ごめんじゃあもう少し待つよ…でも、早くしてよ?」

「うん、任せて〜。うーん、やっぱりFWにはSARUとフェイ、あと白竜に照美も捨てがたいよねー。あ、でもバダップ、シュウ、ヴァンプ、カオスの2TOPも捨てがたいよねー…あ、でも優一さんがいるんだよね。優一さん!化身でバーンとやって下さい!ファラムオービアスは無属性が強力になるし、京介と優一さん、あとSARUの3TOPで攻めても…」

「おいナマエ!兄さんがいるのか!?」

「お、京介くん復活?そうだよー。地球出る前に未来から連れてきた。勿論、歩ける方の兄さんだよ!!京介くん!!」

「………」

「あれ、どうしたの?ベンチ向かっているけど…?ま、いっか!さーて、次はMFの候補かぁ…」



私が必死にスタメンのフォーメイションと戦術を考えている間、天馬たちは私の後ろで話をしていた。



「って、何言っているの天馬!ここはナマエにガツンと言わないと駄目だよ!」

「う、うん…。ナマエ、ちょっといい?」

「んー?天馬どうしたのさ」



天馬の声で、私は振り返った。



「ナマエ!君はこのチームの監督なんだよ!」

「天馬!君はこのチームのキャプテンなんだよっ!」

「あ。剣城がベンチで幸せそうな顔してる。…よし、GPが回復するまで京介くんはベンチにしておこう。」

「(……早く決まらないかな…。)」

「よし、決〜まったっ!!」



その間、オズロックたちは律儀にフィールドで待っていたとさ。



(20140102執筆)
.


「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -