「やはり映画館で見るときは、ポップコーンが必要だろう!」



 そう言った白竜はポップコーンと飲み物を持って、私の横で入場時間を待っている。私も飲み物だけは用意して、時間を待っていた。



「ねぇ白竜、ポップコーンは何味にしたの?」


「勿論、塩だ」



 とても楽しそうに彼は言ったので、自然と私も楽しくなってきた。



「じゃあ少しちょうだい」


「あぁ、構わないぞ」


「白竜は塩が好きなの?」


「いや、キャラメルも好きだぞ」


「じゃあハーフにすればよかったんじゃないの?」


「お前は塩が好きだろ?一緒に食べようと思ってな!」


「あ、ありがとう…」



 そんな会話をしていると、すぐに入場時間になった。











「ナマエ、チケットを持っていてくれ。」


「あ、うん」



 自分の飲み物と、二人分のチケットを手にした私は白竜と一緒に歩いて行く。入り口で言われた通りの順路で歩いて行き、中に入った。そして席に近づいて私は驚いた。



「!!!」


「ん?ナマエ、どうかしたのか?」


「こ、これって……もしかして…」


「あぁ、デートだからな!!」



 私の目の前には、カップル席があった。



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