私は白竜の手をしっかりを掴んで、駅に向かっていた。
「そんなに走ったら危ないぞ…!」
手を引かれながら白竜は私に言うと、困った表情をしていた。
「大丈夫、大丈夫。……って、うわぁ!」
大丈夫だと言った矢先に、私は何もない所で転びそうになった。
「ナマエ! 大丈夫か?ケガはないか?」
ケガをするかと思った瞬間、彼は私を助けてくれた。
「う、うん…平気。」
「本当か?……全く、はしゃぎ過ぎだ。ケガをするぞ」
「ご、ごめん。」
「お前はいつも、心臓に悪い…。大体お前は……」
「あはは…」
私が彼にすぐに謝ると、彼はぶつぶつ何かを言っていた。
「……やはり、オレがついていないとダメだな。」
「うぅ…以後、気をつけるよ…。」
何だが急に恥ずかしくなった私は、下を向いた。
しかしすぐに白竜が、
「下ばかり見ていると危ないぞ」
と、言って私の手を引いて進み、そのまま駅のホームに続く階段を登った。
駅のホームに到着するとすぐに電車が来た。
「行くぞ」
「う、うん…」
そして白竜は私に問いかけた。
「ナマエ、今日はやりたいことはあるのか?」
「うーん、そうだなぁ…」
実はやりたいことは沢山あったのだ。
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