「フフッ、異論はないね?」
ガンマはいつものドヤ顔で生徒会の面々を見た。
「イエス、早速実行するべきだ。」
「私もそう思いまーす。」
「スマート!」
珍しく三人が揃った生徒会会議は、その三人の笑みで終わった。
一方、私の方はクラスメイトで仲の良い、エイナムくんと教室でお菓子を食べていた。
「じゃあこの前行ったケーキ屋さんはどうだった?」
「あそこはタルト系は良かったが、生クリームなら駅に近い店の方がよかった。」
「なるほど…それにしてもエイナムはケーキについて詳しいね。」
焼き菓子を手に持ち、私は彼の方を見て言った。すると彼は、急に恥ずかしそうな表情になって、顔をそらした。
「ぐ、偶然だ。たまたま食べたことがあったから、知っていただけだ。」
「エイナムはてっきり甘い物は嫌いかと思っていたんだ。」
「そんなことはない。大体、好き嫌いなんて個性だろう」
「まあ、そうだよね…そう言えば、アルファも甘いもの好きだよね。ちょっとチョイスが渋いけど…。」
私が焼き菓子を頬張っていると、今度は彼から問いかけられた。
「それよりナマエ。今度、その…新しくできたケーキ屋だが…お前が、まだ行っていないのなら、付き合ってやるぞ」
「本当?なら、一緒に行こう!ありがとう、エイナム」
彼がこっちを向いたので、笑い返すと、何故か頬を赤くされてしまった。
.