18
私とオスカルはベルサイユを歩いていた。
「ねぇ…オスカル…私、国王さまや王妃さまに嫌われないかなぁ…?」
私は昨日とは違い、隣を歩いてくれているオスカルに話し掛けた。
「まさか……、きっと仲良くしてくださるだろう」
そうかなぁ〜……。
そう考えていると、オスカルは大きな扉の前で立ち止まった。
「では、なまえ、私はここまでだ。国王さまや王妃さまにくれぐれも失礼がないように」
「…はいっ!」
そう言うと、オスカルは微笑み、私の頭を撫でて行ってしまった。
中に入ると、国王さまが笑顔で向かえてくれた。
「なまえよ…良く来たなぁ」
「国王さま、こんにちは、お元気そうで何よりです」
私はお辞儀をしながら言った。
それから私は国王さまといろんな話をした。
私の世界のこと、家族のこと、
国王さまの好きな狩りの話、錠前造りの話…。
「そうであった!なまえよ、王妃がそなたに会いたがっておったぞ?」
「王妃さまが…?ですか?」
マリーアントワネットが…私に会いたいなんて…。
「でも…」
「なまえっ!?」
高くて綺麗な声、マリーアントワネットのご登場!
「王妃さまっ!!?こ、こんにちは」
「あら…こんにちは♪」
王妃さまは歌うように言った。
「王妃よ、待ちきれなくなってしまったか?」
「えぇ!早くなまえに会いたくて…むかえに来てしまいましたわ!」
王妃さまはそう言うと私の手をとった。
「さぁ、行きましょうなまえっ!?わたくし、あなたに会えるのを楽しみにしていたのよ?」
王妃さまは終始笑顔で、本当にうれしそうだった。
「はっはっは…、なまえよ、また後ほどな?」
国王さまは微笑みながら言った。
「はいっ!では、王妃さま、ご一緒させていただきます!」
そう言うと、王妃さまはさらに嬉しそうに微笑んだ。
なんてかわいい人だろう。
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