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私とオスカルはベルサイユを歩いていた。



「ねぇ…オスカル…私、国王さまや王妃さまに嫌われないかなぁ…?」


私は昨日とは違い、隣を歩いてくれているオスカルに話し掛けた。



「まさか……、きっと仲良くしてくださるだろう」




そうかなぁ〜……。





そう考えていると、オスカルは大きな扉の前で立ち止まった。



「では、なまえ、私はここまでだ。国王さまや王妃さまにくれぐれも失礼がないように」

「…はいっ!」



そう言うと、オスカルは微笑み、私の頭を撫でて行ってしまった。






中に入ると、国王さまが笑顔で向かえてくれた。


「なまえよ…良く来たなぁ」

「国王さま、こんにちは、お元気そうで何よりです」

私はお辞儀をしながら言った。




それから私は国王さまといろんな話をした。

私の世界のこと、家族のこと、

国王さまの好きな狩りの話、錠前造りの話…。




「そうであった!なまえよ、王妃がそなたに会いたがっておったぞ?」

「王妃さまが…?ですか?」



マリーアントワネットが…私に会いたいなんて…。




「でも…」
「なまえっ!?」



高くて綺麗な声、マリーアントワネットのご登場!




「王妃さまっ!!?こ、こんにちは」


「あら…こんにちは♪」


王妃さまは歌うように言った。



「王妃よ、待ちきれなくなってしまったか?」

「えぇ!早くなまえに会いたくて…むかえに来てしまいましたわ!」



王妃さまはそう言うと私の手をとった。



「さぁ、行きましょうなまえっ!?わたくし、あなたに会えるのを楽しみにしていたのよ?」


王妃さまは終始笑顔で、本当にうれしそうだった。




「はっはっは…、なまえよ、また後ほどな?」

国王さまは微笑みながら言った。



「はいっ!では、王妃さま、ご一緒させていただきます!」


そう言うと、王妃さまはさらに嬉しそうに微笑んだ。



なんてかわいい人だろう。






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