小説 | ナノ

82(パンツ)の日

SSL/斎沖斎/アホネタ
※アホの子達です気を付けて
※格好良い2人しか受け付けない人はバックで宜しくお願いします。

その日、一君は朝からなんだかおかしかった。
僕がちょっとだけ遅刻して登校したのに、お小言一つなしだったし。
お昼休みも心ここにあらずって感じで、何か考えてはそわそわして。

一体何だって言うんだろう――？

放課後。
僕の家に来た一君の口から、信じられないような言葉が飛び出した（と言っても、僕にとってはすっごく嬉しいお願いだったんだけど！）

頬を紅潮させながら。あの一君が。

「口でして欲しい」だなんて！

むしろもっと求めて欲しい（最中にスイッチが入るまで、どこか遠慮がちなのがもどかしいんだよね）、と思ってる僕に、勿論断る理由なんてない。

ベッドに座った一君の前に膝をついて、大好きなお菓子を開ける時みたいな気分で、ズボンの前を寛げていく。

そして、僕の目に飛び込んできたのは―――

なんだかとっても“らしくない”一君のパンツ

！！？？？？？

全面に「愛」のロゴ(※受ではない)とチープなハートマークがプリントされた、それ。

「えーーっと…」

一君の趣味をどうこう言うつもりはない、けど。もしかしてこれは一君の勝負パンツ、とか？
スルーすべきか、突っ込むべきか。相手が一君なだけに判断が難しい。

「その…昨日平助との下校した際、今日がパンツの日だと聞いたのだが…」
「あ～……」

そう言えば、そんな日、だったっけ？
８月２日…８、２……なるほど、語呂合わせの日なわけね。

「急なことだった為、何をしたら良いものか、と」
「………」

いやいや！そんな真面目に考えるイベントじゃないよ一君？！

「とりあえず店を巡って、総司への気持ちを表現したものを選んでみた」

「はじめ君…！」
「何か間違っていただろうか。あんたがよく…イベント事は恋人同士で過ごすものだ、と言うから……俺なりに真剣に考えてみたのだが。」

イベントって言っても、
さすがにパンツの日は恋人同士で行うイベントじゃないと思うんだ。（いや、もしかしたら、恋人同士で贈りあったり見せあったりするイベントなのかも……？）

でも些細(？)な日でも
僕のことを考えてくれてるなんて―――

「はじめ君」
「総司」

僕の一君ってば、なんて！僕想いで優しくてカッコよくて(でも何かズレてて)可愛いんだろう！！

僕は思いっきり一君に抱き着いた。
全身で大好きって伝えたかったから！

でも…

「ゴメンね！一君がそんなに真剣に考えててくれたのに。僕、今日フツーの下着なんだ！」
「いや、俺が勝手にした事だ。総司は気にしなくていい」

「そうだ、じゃあ明日は二人でお揃いのでも買いに行こっか。選びあう…ってのもありかな？一日ズレちゃうけど、いいよね♪」

８月２日で、パンツの日。
笑っちゃうくらい下らない語呂合せの日だけど、この際一君と楽しんじゃうってのはアリかもしれない。

「ところで総司。結局パンツの日とは、何を行うのが正しかったのだろうか？」
「え………」

※とりあえず恋人同士が下着を贈り合うイベントと言うコトで説明しておきました。

【完？】

どんなアホなネタでも遊んでやろうという心意気だけは見せておいてみました(爆)ゴミより酷いネタだよ…！って思ってたんですが、「アリです」と言う温かい言葉を頂いたので掲載してみる勇気。

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