小説 | ナノ





おとうさんはしんぱいしょう。

うちの土方さんの位置をまとめてみたらこうなった

「総司、ちょっとそこ座れ」
「えぇー何ですか土方さん、僕これから平助クンと遊びに…」
「いいから座れ」
「………?(今日は怒られることまだ何もしてないつもりだけどなぁ)」


「で、なんなんですか?一体」

「昨日何やってたか言ってみろ」
「はぇ?」
「だから昨日だ。何してたかって聞いてんだ」
「えぇ〜?昨日は僕土方さんに怒られるようなことしてませんよ?!」
「昨日は、か」
「えぇまあ…昨日「は」、ですけど」
「はぁ (溜息)――いいから、言ってみろ」
「理由くらい言って下さいよ!本当に何もしてないんで別に構いませんけどね!」


これは事情聴取ですか?


1.朝の出来事について
『朝は、別に。いつも通りでしたよ?起きてご飯食べて。そうだ、新八さんが手合わせしてくれーって言ってきたんで付き合って――あんな気合い入った新八さん久しぶりに見たなぁ〜おかげで久々に負けちゃいましたけど』

「負けたって、お前がか?」
「そうですよ。だってなんか凄い気迫だったんですってば、思わず――」
「どっか怪我してたとか具合が悪かった、とかじゃねえだろうな?」
「へ? いえ……ピンピンしてますけど」
「―――そうか」
「僕だって負ける時くらいありますよ」



2.昼〜夕の出来事について
『一君とお茶してから巡察に行きました。勿論ちゃんと報告入れましたよ。土方さんにも連絡いったでしょ?――は?一君とのお茶のこと…ですか?えぇ〜っと、特に何も。縁側でのんびりお茶してただけです。』

「………」
「そんな睨まれても。本当にお茶飲んでただけですってば」
「あいつもああ見えて油断ならねえからな…」
「??誰が何を油断するって言うんですか?……あ、そう言えば。お茶してる途中猫が入ってきたんですけど、僕と瞳の色がおんなじだったんです、毛の色も僕の髪にそっくりだったし。珍しいですよね」
「………………」
「一君もその猫気に入ったみたいで。ず〜っと膝にのっけてるんですよ。可愛かったなぁ」
「猫が、か?」
「……どっちも、かな?」
「………………………」
「眉間の皺がすごいことになってますけど大丈夫ですか土方さん」
「気にするな」



3.夕〜夜の出来事について
『夜は〜、左之さんに誘われて、ちょっとだけ飲んで来ました。帰りは文句言われない程度に早かったんで、安心して下さい。途中、河原で月見たんですけど…もうちょっとで満月なんですね、綺麗でした。あの月なら土方さんもいい歌が詠めるんじゃないかなあ〜』

「河原で月、だぁ?」
「酔いざましに、ちょっと歩いただけですって」
「女口説いてんじゃねえんだぞ」
「くど…、いや別に、おかしくないでしょ!…て言うか土方さん、女の人口説く時はそんな場所行くんですか、その方が意外です」
「例えだ。別に行ったことなんざねえよ」
「はぁ……」
「何もされなかっただろうな」
「……………(左之さんに女の人でもとられたのかなあ?)」



「――と言う訳で。昨日は怒られるようなこと何もしてないんですってば!近藤さんと土方さんが出かけてる間、ずーっといい子にしてましたよ。むしろ褒めてほしいくらいです」

「何がいい子、だ。いい子が人の句集盗んだりするか」
「いった!…何ですか人の頭叩かないで下さいよっ!……って、これ?」
「土産だ。あとで他の奴ら―――皆と、食っとけ」
「わ〜。じゃあ仕方ないから土方さんの分もお茶と一緒に持って来てあげますね!」


以上で事情聴取は終了です。



「あ、それと総司――」
「はい?」




「ちょっと…………原田を呼んで来い」




某月某日説教部屋行き【原田左之助】
でもこの場合、永沖もしくは平沖オチを期待する


← →

TextTop




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -