小説 | ナノ





ヒミツ遊戯

いたずら総司と意地悪(?)原田さん
ぬるめ/R-15(くらいだと思ってる)



何がきっかけだったのかはわからない。

ただ、猫のように気紛れな総司の機嫌が――良かったからか、それとも悪かったからなのか。はたまた別の理由があったのか。


**********



いつものように、原田の部屋で体を重ねている時のことだった。

おそらくは本人よりも知り尽くしているであろう、性感帯――総司が蕩ける箇所全て。
原田はそれら1つ1つを、指で、舌で、隅々まで愛撫してから体内(なか)に入り込み、熱を帯びた身体を揺さ振った。

艶のある響きで啼く総司の声に原田は酔いしれ、それによって増した行為の激しさに、床がきしりと唸りをあげた。薄暗い部屋の中で響くのは、粘着質な水音と衣擦れの音。

「んあっ…あっ、は…ぁっ」
「総司…、そうじっ――」

愛しい名前を呼びながら、
原田は激しく腰を打ちつけた。

ぶつかり合う肌が刻む一定のリズムは、徐々に速度を上げ、それによって二人の呼吸も荒々しく変化する。

あとは達してしまうだけ……

そんな時、乱れた呼吸の合間をぬって「待って」と小さな声があがった。



何ごとか、と。
動きを止めた原田の身体を反転させ、総司は自らの位置と上下を逆転させた。

それから、汗で光る逞しい体をうっとりとした瞳で見下ろして舌なめずりし、その首筋から腹筋にかけて人差し指を滑らせる。感じる箇所をかすめたのだろうか。原田の腹筋がピクリと反応を示し、同時に、総司の奥に埋め込まれたままの熱が硬度を増した。

「……っく」
「んっ…ふぅ……」

互いに息をのんだのは一瞬のこと。


「ねえ…、左之さん」

妖しい微笑みを浮かべたまま、
総司は艶めかしく腰を振りはじめた。


「今日は僕が、気持ち…よくしてあげる、っから……大人しくしてて?」


そうして、再開した行為。

己に跨って快楽に酔いしれる総司の姿をじっくりと下から眺められる、そんな状況にもちろん異論があるはずもなく、原田はそのまま与えられる甘美な刺激に身を任せることにした。



**********




(こりゃあ一体、なんの拷問なんだろうな――)

率直に述べるならば「天国と地獄を一度に味わっている気分」というのが正しい。


気を抜けばすぐに達してしまいそうな、強烈すぎるくらいの快感に耐えるため、原田は唇を噛んだ。これももう何度目のことかわからない。直接的に与えられる快感は勿論のことだが、それよりも勝っているのは「視覚」からの刺激だった。

原田の上で総司は体を上下に揺らめかせた。
かと思えば、奥まで咥え込んだまま前後に……そして、弧を描くようにして腰をくねらせる。
快感に溺れていく表情も、潤んだ瞳も。先走りを流し原田の体を濡らしていく、震える自身さえも隠そうとはしない。

中はまるで快楽の証を搾り取ろうとするかのように蠢き、その度に原田は、下腹にずしんと集まる熱を吐き出してしまいそうになる衝動に耐えた。


先に達してしまっては――多分、相手の思惑通りになってしまう。


(悪いが、手綱はしっかり握っておかねぇとな……)



やがて―――総司の太ももが小さく痙攣し、薄桃色に染まった肌が紅みを増すのを見た原田は―――頃合か…、と。下から大きく総司の身体を突き上げた。

びくんっ、と

総司は魚のように体を跳ねさせ、大きく仰け反る。

「ちょっと悪戯が過ぎたな。総司」
「やぁっ…っダメ!も…ぅん、限かっ…」

強すぎる快感からか、切なげな翡翠から溢れた雫が、原田の胸に零れ落ちた。

そんな小さな一滴で肉体的な快感を得られるワケはない。がしかし、雫が落ちたその箇所から、全身がじんわりと熱くなるような……心も身体も総司に侵食されたような心地が広がって、原田は確かに絶頂に近付くのを感じた。

「ね…ぇ、も…イってよ。左之さ――っ!」
「あぁ、俺も限界、だ……っく!」
「やっ…んぁあ、あぁっ!はっ…はぁっ」

大量の熱を体内(なか)で受けとめた総司の身体は震え、同時に原田の体の上に、ドロリとした熱い液体が吐き出された。
弛緩した身体は大きく傾き、原田の上に倒れこみ――しかし、すんでの所でどうにか意識を保ったらしい総司は、必死に息を整えようと激しく呼吸を繰り返した。


「総司――っ!」
「あ…、左…っんぅ…んんっ」


達したばかりであったが、その姿に再び激しい劣情をおぼえた原田は、身体を起こし目の前の紅い唇を思い切り貪った。
身体の位置を逆転させ、力の抜けきった総司を汗で湿った布団へと沈みこませる。

「ちょっ…!僕もうっ…無理…ぃあっ」

散々絶頂を堪えつづけた原田の熱は、一度吐き出しただけでは治まることはなかった。
硬さを保ったままの其れを、総司の一番感じる場所だけを狙って打ちつける。奥まで押し込んでは一気に引き抜き、先端が出るか出ないかのところで、また、一気に奥まで貫いた。

「やっ…ぁっ…あっ…」
「今度は俺が好きにする番、だろ?」
「……好きに…て、違…っ」

異を唱えようとした総司の口を封じるため、原田は奥まで入り込ませた熱を、ズルズルとゆっくり引き出していった。

総司の背に走るゾクゾクとした 何か。

身体が熱いのか寒いのか、それすら分からない可笑しな感覚。

完全に引き抜かれる直前、
それを拒むように自然と原田を締めつけてしまったことに気付いた総司は、その羞恥から逃れようと顔を背けた。

「無理って言うわりに、積極的だな」
「………っ!」

原田が浮かべた淫靡な笑みに、ますます気恥ずかしくなった総司は目を瞑った。

頬を包み込まれてから、
瞼の上におとされる唇。

その優しさとは裏腹に、物足りなさそうにヒクついている総司の中に、原田の指が乱暴に滑り込まされた。浅い部分にある前立腺を擦りあげながら、もう一方の手で総司の足を大きく広げさせ、いまだ硬くなったままの雄を再び宛がう。

「左、之さ……っ」


「今度は俺が、泣いちまうくらい気持ちよくしてやるから……大人しくしてろよな?」




**********




「左之さんのバカバカバカバカバカバカバカバカっ!」
「……つってもな。お前が最初にあんな真似して煽ってきたのが悪いんだろうが。あんだけ焦らされたら理性がぶっ飛んじまっても仕方ねぇだろ(汗)」
「別に、煽ってません」
「自覚なしかよ」
「だって本当に煽ってないもん。僕はただ――っ」
「……なんだよ?」
「むぅ〜」
「……………」

「ただ――。いっつも僕だけ、……してもらってるみたいで嫌だったから。左之さんのイイとこ、探せないかな〜って(ごにょごにょ)」
「……は?(ポカン)」

「上に乗った方が、中で大きくなるの、分かり易いんだよね」
「………………」

「もうちょっとかなぁ……って思ってたのに、結局左之さんのいい様にされちゃうしさ。酷いよね―――って、え…ちょっと??」

「悪ぃ。もう一回だけ相手してくれ」


「むっ、無理ですよ、本当に無理!さっきあんなに――…」
「お前が可愛すぎるのが悪い」
「理由になってませんっ、て!」
「十分過ぎる理由だろ」

「やっ、ちょっ……ぁっ」




行為に慣れてはきたけど、まだまだ翻弄されちゃう。そんな頃の沖田さんは、手探りだったり、背伸びしてみたり可愛いんじゃないかと思っただけです(真顔)
内容なんてないんだよぅ←



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