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ざわついたあと、祭の周りはなぜか静まり返った。
みんな奏の挨拶している姿を凝視している。
途中、やっと
「さすがに、それはないだろう〜。」
祭の隣の男子が苦笑いした。
「なんで?」
祭は苦笑いしている男子を眉をひそめて見つめる。
すると美奈子が
「ほら、あのイケメン君と祭とじゃ、顔はともかく頭は天と地の差。月とスッポン。ね?」
祭はその言われように少したじろいだ。
「おぉ…
すごい言われようだ、」
その時、奏の挨拶が終わる。
「しかも、あんな兄弟いるんならさっさと言えよ。」羽菜が祭の肩を叩いた。
それから、信じてもらえたのか解らないまま始業式は終わったのだった。
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