5.
カルナダ「狂人だとしたら誘導してた?」
ゼノ「俺はそう思う。一番明らかだったのは第一夜と第四夜だ。第一夜は思いっきりローを庇いながら尋斗を攻撃してたじゃねぇか」
霧島「でも、そうだとしたら尋斗は?ローウェンに攻撃してたんだから人狼側じゃないよね?…それはさすがに辻褄合わないよ」
鳳「村人にしては確信があってローウェンに噛み付いてたよな、尋斗」
イチル「妖狐だったりして」
ゼノ「第一夜で妖狐があんなに動くかよ。周りの状況も確認しないで。じっと息を殺すのが普通だろ。…俺が思うに、あいつは村人だ」
蓮「それはないんじゃないですか?だって、村人があんなに大胆に動く訳ありませんし、何を根拠にローさんを疑ったんです?」
ゼノ「逆だ。村人だからこそ動けた」
ドラゴン「村人だからこそ動けた?」
ゼノ「今回、頭のいい情報屋は四人。朝倉、清宮、時久、お前だ。朝倉は預言者で下手に動けねぇ。清宮は自分が狼憑きだって上手く主張しなきゃいけねぇ。だが、時久には何もない」
ゼノ「これは団体戦であって、個人戦じゃねぇ。村人が一人死んだところで、結局のところ勝てばいいんだ。その状態で、頭がよく回る時久の前に餌がぶら下げられたとしたら?」
ゼノ「人狼の影が見え隠れしたら?」
ドラゴン「僕なら捨て身で殺しにいくね」
イチル「なら、尋斗はローウェンが人狼だって既に予測してたってわけか?」
鳳「もし本当に予測してたなら納得できるが、その餌ってのは一体何なんだ?」
ゼノ「これは弱い憶測だが、前夜祭の最後の言葉…、『チームワークが大事になりますよね』ってのに違和感を感じたんじゃねぇの?」
蓮「それのどこがおかしいんですか?」
ゼノ「言ってることは間違っちゃいねぇよ。けど、朝倉からも分かる通り、情報屋って慎重なんだろ?なら、村人側っていきなりアピールするより無難な発言を選ぶもんじゃねぇ?」
蓮「尋斗だって村人側って暗示してましたよ?」
ゼノ「あぁ、お前が流れを作ったから。だが、既に違和感を感じていたとしたら?…それとお前のあの庇いようにローが人狼だって思ったんだろ。それで噛み付いてきた」
蓮「馬鹿げた推理ですよね」
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