懐深くへ入り込み、突き刺したクナイにグ、と力を込める。
切っ先を上に向け、手首を捻って刔っていく。

薄い膜の抵抗に逆らうと、ぐしゅりと内臓が破られた。

刔った隙間から既に血液は溢れ、このまま抜かなくても致命傷になるだろう。
だがサクラは上に刔ったクナイを体重を乗せて垂直に下へ引き抜く。
かっ捌かれた傷口から臓腑が飛び出し、だらし無く露出した。


『――きもちわるい―――』


人の皮膚を裂く事も


人の内臓を破く事も


人の血を浴びる事も


人の生命を狩る事も



初めて奪った他人の命は、
血潮は
温かかった





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