体育館が調整やら何やらのため、急に使えなくなった部活時間なうです。どうして教えてくれなかったんですかと赤司くんに聞くと「聞かれなかったから」何て言う理由で弾き返されました。
ということがあり、僕たちは今部室で何をするわけでもなく各々フリーダムな時間を過ごしているのですが。ちらりと皆に目を向ける。雑誌をペラペラとめくる人、ベンチで寝転がる人、お菓子を貪る人、爪の手入れをする人、部誌を書いてる人。フリーダムか。
「皆さん、大喜利しましょう」
それほど大きな声で言ったわけでは無かったのだが何だかんだで暇だったらしい人たちはパッと僕に視線を寄越した。
「オーギリ?なんだそれ。ゲームか?」
「大富豪ならオレ得意っス!」
「バカか、お前らバカか。大喜利というのは何かお題に対してとんちの聞いた答えを出すというものなのだよ」
呆れたように説明を入れてくれる緑間くんに感謝し、紫原くんと赤司くんは参加しますか?と声をかける。が、今だ固まる赤司くん。どうしたのだろうと思いもう一度声をかけようとするとぼそりと呟いた。
「大喜利…そうだったのか」
「おい知らなかったのか」
とりあえず皆さん強制参加で。と言って僕からお題を出す。あまり難しいと困る人(2名ほど)もいるので簡単なものを。
「空から何かが降ってきました!さて、何が降ってきましたか。…面白い答えを期待してますね」
「黒ちん…ハードルあげないでよ…」
うんうん悩む皆さんをみるのは楽しいですね。…っと本音はしまっておいて。誰が来るかな、と待っているとスッと上がる手。
「はい、どうぞ緑間くん」
「槍に限る」
「限らないでくださいなんですか血祭りにでもしたいんですか次どうぞ」
「なんでそんな辛辣なのだよ!!」
騒ぐ緑間くんは置いといて2番手は意外にも青峰くんだ。
「やっぱ考えたら意味ねーからな。こう言うのは一番に浮かんだことを言えば良いんだよ。おっぱ」
「空から降ってきた槍に突かれて死んでください」
「役に立てたな槍…」
性欲を抑えきれないおバカさんはスルーで黄瀬くんが答えた。
「ポイフルで!降るだけにポイ降るみたいな?どう?どうっスか!」
「え、それ良いね。じゃあオレもポイフルがいいー」
「はい、座布団マイナスで」
「判定厳しい!!」
お菓子のことしか頭に無い紫原くんは良いとしてどや顔の黄瀬くんはムカついたのでマイナスで。…マイナスで!
「赤司くん?いけますか?」
くるりと振り向き赤司くんに促すと試合のときにしか見せないような真面目な凛々しい表情で言った。
「雨」
「普通か」