引きこもりたいんです

(あれだれ!の緑間くんと高尾くんのとある1日)


この時期になると受験があるということで高校自体に立ち入り禁止になる期間が出来る。つまり学校にも部活にも行けないということだ。テストが有るわけでもなくただひたすら暇な時間を過ごすだけ。1週間というプチ休みが出来たから旅行に出掛けたり、バイトをしたり、友達と遊びに行くという人もいるぐらいだ。とても満喫できる1週間。オレもその一員に変わりはない。

変わりないことには変わりないのだが少し違う。オレは他の人のように外に出て遊びまくる!なんて考えにはならない。何て言うかそんな暇があったら寝たいのだよ。今日も起きたのは昼過ぎ。最近1日の半分以上は寝てる、走りに出たりするもののそれ以外は布団からでない。出たくない。ゲームしたい。

ピンポーン、と家のチャイムがなった。ついさっき母さんが出掛けて生憎家にはオレ以外いないのでしぶしぶ布団から這い出てインターホンに出る。

「はい、どちら様ですか」
「高尾でっす!真ちゃーん!あーそーぼ!」

ブチリ、強制終了。何故奴はオレの家を知っているのだよ。なにも聞かなかったことにして布団に戻る。さて、狩りにでも出掛けるかな。

ピンポーン。ピンポーン、ピンポン、ピピピピピピピンポーン。

「うるさいいい!!!」
「遊ぼってば!無視すんなよ!家に入れて!寒い!」
「無理!帰!れ!」
「何で!おしるこ持ってきたぜ!」

何でってそりゃあお前こちとら寝起きだからに決まってるのだよ。部屋も片付いてないし人を呼べるような状態ではない。

「おしるこだけ置いて帰って下さい、緑間真太郎は忙しいです」
「ぶふっ!さっきツイッターで暇だっていってたじゃん!ってあ、ドア開いてんぜ。お邪魔しまーっす」

うわぁあああ!!母さんんんん!!鍵閉めてってくれなのだよぉぉおお!!!ていうよりそれは不法侵入というれっきとした犯罪!通報しますた!オレはダッシュで自室に戻りドアを閉める。鍵は付いていない。ずんずんと進んでくる高尾。

「高尾!不法侵入なのだよ!タイホ!タイーホ!」
「や、さっき真ちゃんのお母さんと会ってさー。お邪魔しますっつったから不法侵入じゃないんだなそれが。」
「母さん…まじか…」
「つーことで真ちゃんゲームしよ!」
「開けるなぁあああああ」

ドアを開けられオレのプライベートルームへと侵入された。

「真ちゃんまだパジャマなのもう3時だよ、しかも寝癖つきすぎ、休み入った時から家出てないっしょ」
「うわぁああああ言うなああああああ見られたああああああ図星過ぎて生きるのがツラい」

これだからアウトドア派は嫌なのだよ!

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