君しかいないよ/ソレイユ(百合注意)


ねぇ、こっちを向いてよと言う彼女の甘ったるい声。そうすれば私が言うことを聞くと思っているのだ。
今日は聞いてやるか、と名前はふいっとそっぽを向くがソレイユはそれをわかっていたのかふふっと笑う。

「今日はご機嫌ナナメだね」

「貴女のせい」

「じゃあ私がなおさなきゃ」

ほらお姫様、機嫌をなおしてと言うソレイユ。

「ソレイユが女の子をナンパしなければ私はこんなになってないわ」

「ごめんね」

私を好きだって言うくせに、いつだって貴女は他の女に行ってしまう。
そう言って名前が睨みつければソレイユは名前の手を取り唇を落とす。

「愛してるは、名前にしか言わないよ」

「嘘ばっかり」

「信じられるまで言ってあげるよ」

名前の指、手の甲にキスをしていく。耳にキスをし囁くように愛してると言うソレイユに名前はびくりと体を跳ねさせる。

「ソレイユ、やっ」

「まだ、伝わらないでしょ?」

名前に私の愛が伝わるまで、ねと微笑むソレイユ。

「私はっ」

「だーめ」

たくさん伝えさせてよ、名前が好きだって。愛してるってさ。

ソレイユはギュッと名前を抱きしめてまた耳元で囁く。

「名前が私しか考えらんないくらい、たくさん言ってあげるからね」


2019.8.14


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