ぐさかな



――――私たちが力を失ったとき、
 私たちは他人になれる。



 青波村はその昔、海神様を信仰することで大漁と繁栄を手にした小さな村。
 海の巫女(または御子)は海神様の膝元で天候を読み、また雲を操り、海の男たちを守っていた。

 そして現代。
 そこに住まう少女・神流と、空の家から海を臨む少年・伊吹の初夏の物語。
 






第一話
「さすが海の巫女さんだ。頼りになるなあ」


第二話
「この部屋はね、僕のアルバムみたいなものなんだよ」


第三話
「お母さんはね、お父さんのことをとてもよく愛していたんだよ」


第四話

「そうよ。もう年頃なんだから」


第五話

「なんかいいよね、こういうの」


第六話

「ずっと、会いたかったんだよ、神流」


第七話

「やっぱ、好きなんだ」


第八話

「どうも。伊吹くん」



第九話
「お父さんと伊吹って、なんだか、仲いいよね」



第十話
「さすがに同じ部屋でお着替えは出来ないわよねぇ」















2011.05.01-

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