「トゥーシャイシャイボーイには無理っすよ」
おいしいたこ焼きなんて作れるわけあらへん。薫くんに聞こえるように光は言った。でも当のトゥーシャイシャイボーイ海堂薫は小春と忙しいようでこちらにやる神経などないようだった。

「そんなん小春に言えや」
「どうせならぜんざいにしてくれたらよかったんすけど」
「それ大阪の伝統ちゃうわ」
「トゥーシャイシャイボーイと小春さん仲いいっすね」
「浮気や」

あ、小春が薫くんから離れよった。くっつくチャンスや!よし、「こは…」

「行ったらあかん」

服のすそを掴まれる。というかこれ、ちぎるつもりとちゃうか。よお見たら光の顔がこわい。

「なんや」

「あれは小春さん一人やからええものの、あんた行ったら笑いの追求してもうてトゥーシャイシャイボーイもドン引きレベルっすわ」
「『一氏先輩!行かないで!行ったら光、泣いちゃう!』ってことか」
「俺の真似しながら言わんでください、気色わる」
「でも俺かて小春と絡みたいわ!」

絡みたいとか、も〜前略プロフィールか!とかセルフ突っ込みしてみるものの小春は俺に見向きもせえへんかった。

「空気読めへんなんて先輩、ダサいっすわ」
「小春〜」
「もうずっと俺の横におってくださいよ」
「こ〜は〜る〜」


俺は小春とイチャイチャしたかったはずなのにこの生意気な後輩の隣を離れられなかった。なんなんやろか。俺には光なりの告白に聞こえてしまって、逃げるように小春の名前を呼んだ。だって、キャラ違うやんか、こんなの。ドキッとせえへん方がおかしい。







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ナニワ後編に萌えた勢いと財前にトゥーシャイシャイボーイって言わせたかっただけ
20091228
20140403修正
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