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世の中にはヒーローというものが存在する



弱気を助け、悪を打ち砕く


──そう、彼らは常に悪と戦っているのだ




「つまんねーセミナーだったぜ」


ここにも1人、ヒーローがいた。

彼の名前はサイタマ。本日C級に登録されたヒーローだ。彼がヒーローを夢見たのは、まだ小学生の頃。そして再び夢を見たのは、今から三年ほど前である。努力を重ね、身体を鍛え上げ、彼は夢を叶えた。


「我々の顔が新人ヒーローとして世界中に知られるようですね。これでもう先生も胸を張って活動できますよ」

そしてここにも1人

彼の名はジェノス。19歳ながらS級ヒーローとして登録された期待のルーキーだ。サイタマを先生と呼ぶのは、彼の並々ならぬ攻撃力に憧れているからである。正式に弟子になることになり、本人は少し嬉しそうだ。


「協会は君の存在を隠そうとしている。僕には理由はわからない。けど君の身を案じているのは本当だよ」
「……(こくん」

物語には彼らの他にもう1人。彼女の存在が必要不可欠である。彼女の名前はコハル。家族を無くし、友人もいない孤独な18歳の少女。彼らが少女を知るのはもう少し先のお話。


この物語は、

2人のヒーローと
1人のヒロインが繰り広げる

ちょっと不思議な物語。








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