神様、
どうしてあなたは私を悪役にしたがるのでしょう
あなたのシナリオはいつも、そう
愛するひとに逢わせてくださる
利己心も犠牲にできるような ふかい愛情を与えてくださる
だけど私は怖い
この愛の和を自らの手で ふと こわしたくなるときがある
愛するひとを試してみたくなるときがある
また独りになることを渇望するときがある
どうして私はこうも心根の悪い人間なのでしょう
私の鋭い爪は どんなに噛み砕いても
気がついたときには もう 愛するひとの血と涙がにじんでいる
傷つけたくないのです
なのに
傷つけたいと思っている自分がいるのです
これからどんなひとを愛そうとも
きっと私は同じあやまちをくりかえす
神様、
どうしてあなたは私を悪役にしたがるのでしょう