亭主関白、俺様は諦めないんだからな!
頑張ってみるもん!
「お、おい、アリス。
俺様はお腹が減った。飯を作れ」
よし、言い切ったぞ。
背を向けていたアリスはこちらにくるりと振り返ると、言い放った。
「はぁ?
私は忙しいの。わかる?あんたのせいでね!
ヴォルのせいで余計な仕事が増えて手が放せないのよ!ご飯つくってほしいなら、私の仕事全部こなしなさいよ。全部終わらせてよ!
…私の方がお腹減ってるわ、朝から何も食べてないのに、」
あ、あんたって言われたよ!俺様、泣く子も黙る闇の帝王だよ!
「何?何か言いたいことでも?」
ひぃいいいっ!黒いオーラが出てる!
「ご、ごめん」
衝動で謝っちゃったよ…
目がまだ何か謂いたげにこっちを向いてる。
「い、今からご飯作るから待っててくれ」
「ありがと」
お礼の言葉であるはずが、表情からは当然でしょう?と言うものしか読み取れなかった。アリスは仕事に戻り、俺様も仕方なくご飯を作るしかなかった。
やっぱり俺様には亭主関白は無理みたい。
さだ ま○し…うらやましいな。
でも、俺様のご飯を食べると元気になるよ、って言って笑ったアリスの笑顔を見るとこれでも良いのかなって思うんだ!ちゃんと、心のこもったありがとうも聞けるしね!