Side she-0
………は?
「…っだから、お前のことが好きだ!」
誰が誰を、好きって?
「何、言ってるの?」
思わず動揺しちゃったじゃない。
そんな事あるばずがないのに。
だって私は、キレイでもかわいい訳でもない図書委員。
アンタはサッカー部のエースで次期キャプテン。
同じクラスじゃない限り接点なんか全然ない私たち。
なのに…好き、?
「何って…俺、お前に告ってんだけど」
「いや、そうじゃなくて…何で?」
罰ゲーム?
そうだとしても私を使わないでほしいなぁ。
……いや、そうじゃなくて、そんなことやっちゃダメじゃん。
あ、でもアンタはそんなことしないか。
前にクラスの男子が大人しい女の子にやろうと計画立ててたの聞いて本気で怒ってたっけ。
罰ゲームじゃないとしたら……これは何?
まさか、本気、?
「何でって……いつの間にか目で追ってて、気付いたら好きだって…」
そんな顔、初めて見た。
アンタはいつも笑ってて、みんなの中心で楽しそうに話してて、サッカーしてるときは真剣で…。
なのに今は少し顔が赤くて、困った感じで焦ってて、いつもの余裕な雰囲気は全くなくて。
もしかして、本当に本気?
「…急に変なこと言ってごめんな。でも、本気なんだっ!……マジでお前が好きなんだ。」
壊れた気がした。
今まで私のまわりにあった、まあるいまあるいバリア。
これは誰にも破られないと思ってたのに。
誰かに破らせるつもりもなかったのに。
……どうしよう。
何だか心がどうしようもなく暖かい。
今まで読んできた、たくさんの本に書いてあったのがコレ…?
この感じが恋ってこと……?
「、だから、とりあえず1回付き合って…?今はまだ、俺のこと、好きじゃなくてもいいからっ、」
何も言わなくなった私に焦ったアンタの声にハッとなった。
どうしよう、どうしたらいい?
わかんない、わかんないけど……
「…………いいよ。」
気付いたらそう言ってた。
「…マジで…?…っ…」
何、その声?
アンタが先に言ってきたんでしょ?
今更無理だとか、嫌、だからね。
こんな気持ちが私にあるなんて思いもしなかった。
心が暖かくてほっこりしてて、何だかくすぐったい。
でもすごく気持ちがいい。
ふわふわ、ふわふわ。
この暖かな気持ちをいつまでもアンタと感じてたい。
“付き合うってどうすればいいかわかんないけど……よろしくね”
そういう気持ちを込めて、安心して力なく座り込んだアンタに向けて笑ったんだけど、気付いてくれたかな?
●writing by 水音●
Very Very ThankYou 水音さま!
こちらは読者の水音さまから頂きました、水玉彼女と彼氏の付き合う直前のお話です〜。
二次創作というのですか?
自分のお話でこういうことをしていただけると思ってなかったので、めちゃくちゃ嬉しかったです!
ちゃんと、ポイントなんかも押さえてくださってて〜。
微妙にツンデレ彼女、違和感ないでしょ?
水音さま、ありがとうございました!
1/17編集*深月*