ポケモン | ナノ
▼ bad broken

私は今、16番道路のポケモンセンターにいた。出されたエネココアを飲み干す。

「何やってんだろ、私……」

私はカウンターの顔を乗っけながらぼやいていた。つい先ほど、グズマと口論になり、ポータウンから抜け出したのだ。
今となっては言いすぎだな、と思いつつ、中々戻りにくいと思ってしまう。

「どーしようかな……。ねえ、ガーディ」
「ワフッ」
「このままグズマの元へ戻る?」

私は相棒のガーディを撫で、尋ねる。ガーディは「ワン」と鳴くだけだ。
その時、ポケモンセンターのドアが開いた。開いたドアの先にはグズマが立っていた。そのままグズマは私の元へのしのしと大股に歩きながら詰め寄ってきた。

「よう、ななしさんよぉ」
「……何の用」
「連れ戻しに来たぜ」
「言っておくけど私、戻る気ないから」
「グルル……」

ガーディがうなり声を上げる。ポケモンセンターにいた人たちが一斉にこちらの方を向く。
私はガーディに「落ち着いて、大丈夫」と声をかけた。ガーディは唸るのをやめたが、グズマの方を睨んでいる。

「なぁななし」
「あ、あのさ、グズマ。さっきは悪かった!ごめん!」
「……俺も少し言いすぎた。悪ぃ」
「「……」」
「プッ、あははは」
「何がおかしいんだ、ななし!」

グズマが大声をあげてこちらを睨み返してきた。またポケモンセンターの人達がこちらの方を向く。大声をあげるのはちょっと勘弁してほしい。

「いや、グズマも謝る気あったんだなあって」
「そんなに俺様が謝るのがおかしいのか」
「ごめんごめん。私も悪かったからさ」
「そうかい。ならとっとと戻らねえとな、ななし」

グズマはそう言って私の手を引いて、ポケモンセンターを後にするのだった。ガーディも私の後を追ってポケモンセンターを出て行くのだった。


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