▼ 誕生日にリングを
「キバナさーん!」
「おお、#name3#か、どうした?」
ナックルシティを歩いていたら、たまたまキバナさんが目に入ったので話しかける。
キバナさんは気さくに手を振り返してくれる。今は休憩中なのかな?
「そういやジムには戻らなくていいんですか?」
「ん、もう少ししたら戻るぜ」
「あの、キバナさん」
「おう、知ってるぜ。今日はお前の誕生日だろう?」
「……!!」
キバナさんはそう言って笑った。今日が私の誕生日だということを憶えていてくれたんだ。
キバナさんは懐からプレゼントを取り出した。随分と小さい箱だ。
「開けてもいいですか?」
「そんなに焦らなくてもプレゼントは逃げねえぜ」
「……!指輪?」
私は箱から出した指輪をつけてみた。指輪は私の指にすっぽりと収まった。
それを見ていたキバナさんは「おお、似合ってるぜ」と言った。ちょっと照れくさい。
「言っておくが、結婚指輪のつもりで渡したんだがな」
「結婚……ええーっ!!」
「で、答えはどうなんだ?」
キバナさんが悪戯っぽく笑ってる。ずるい、そんなの答えは一つしかないじゃないか。
「もちろん、OKです……」
「よし!じゃあ、ななし。これからもよろしくな!」
「わわっ」
キバナさんがパーっと喜んだと思ったら、私はキバナさんにズルズル引きづられていった。
誕生日にプロポーズされるのは気恥ずかしいが、それもまた一興と思いつつ、私はにやけ面のまま引きづられるのだった。
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