ポケモン | ナノ
▼ 〇〇しないと出られない部屋

ポータウンの屋敷の倉庫に、私とグズマさんはいた。
ことの発端としては私が屋敷の倉庫を掃除しようとしていた時だった。そこへ偶然グズマさんが通りかかり、グズマさんが倉庫に入ったその時、ドアが勢いよく閉まり、鍵をかけられてしまったのだ。
しかも私もグズマさんもモンスターボールを持っていなかった。ドアを壊そうといろいろ試してみるも中々壊れない。

「ぜえ、ぜえ……」
「……チッ、どけ、ななし」
「な、なにを……うわあ!」

グズマさんが重い蹴りを入れる。ドアがミシッと音がした。
が、ドアはうんともすんともいわない。蹴りを入れても何ともないようだ。
そこで私は何か見つけた。メモだ。

「なにこれ……」
「見せろ」
「あっ、グズマさん、まだ読んでないって」

グズマさんは私の手からメモを取り上げる。私はかろうじてグズマさんの腕からメモを覗き見た。
メモには「どちらかが相手を拘束しないと出られません。50分以内にやること」と書かれていた。

「なんだこりゃ、ふざけてんのか?」

グズマさんはメモを丸め、倉庫の奥へ投げ捨てた。私は慌ててキャッチする。
そんな私をグズマさんは見つめ、「そんなモン無視しろ」と言いつつドアを蹴る。
グズマさんが蹴りを入れてもうんともすんとも言わないドアを怪訝に思い、私は切り出した。

「あのさ、このメモ、本当かもしれないよ」
「そんなモン信じてなんになんだよ、あぁ?」

グズマさんがガンを飛ばしてくる。ひっと小さく悲鳴を上げる。
グズマさんがやる気ないなら私がやるしかない。そう思った私は縄を発見した。

「こうなったら、私が……」

私は未だドアを蹴り続けているグズマさんの背後に寄り、縛り上げようとする。が、グズマさんは私の手から縄を取り上げる。

「おい、ななし。なにしようってんだ」
「ぐ、グズマさんを縛ろうかと……」
「丁度いい。てめえが縛られろや」
「わっ、な、なにを……!」

グズマさんはそう言うなり、私の体を縄で縛りあげる。
腰の位置に腕ごとグルグル巻きにされ、あっという間に私は縛られてしまった。
私が縛られたのと同時にドアが開く音が聞こえた。どうやらドアが開いたようだ。

「グズマさん、ドア、開きましたよ!」
「んなモン言わなくてもわかってるぜ」
「ところで、あのー、私を解放してください」
「そいつは無理な話だな、ななしさんよ」

グズマさんが私を縛り上げている縄を引っ張る。思わずバランスを崩し、倒れてしまう。
うつ伏せに倒れていると、グズマさんが私の顎をグイっとよせた。グズマさんの顔が近い……!

「このままてめえが縛られているのも中々おもしれえ、しばらくはこうしてろ」
「えっ、そ、そんなー!!」
「おら、いくぞ」

グズマさんはこのまま私の縄を持ち、私をズルズルと引きずっていくのだった。
その後どうなったかはご想像にお任せします。




グズマとあなたは『どちらかが相手を拘束しないと出られない部屋』に入ってしまいました。
50分以内に実行してください。


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